インラッシュカレント等について

これ以降はアンプを調整環境のある場所に移しての
作業になるので休息日です。

飽和出力1.2KW、Ep2500V、Esg350V以上
これが当初の計画だったのでは?とのご指摘が。
Epは無負荷(ブリーダー抵抗のみ)で実測2590V、
Esgは299Vですので確かにご指摘どぉりであります。
これでIpの伸びが思わしくなければ高圧トランスを
交換します。

実はたぶんプラズマ用の電源トランスだと思いますが、
新品で10数台出たときがあり、仲間内で買い占めました。
(立替で全部引取り、しかも配達?して回ったのですが。。)
その時のトランスがまだ2台残っていて、FDTラボに
預けてあったのを失念しておりました。
たしか2000V位の3KVA級だったと記憶しています。
少し高めに掛けておき送信時に2500V程度であれば良いかと。
1次2次巻き線のタップを選べばきっと程よいところが
見つかるはずです。

ちなみにトランスの出物は25年以上前(笑)ですが
埃を被っているだけで美品であります。
2000Vや3000Vなどいろいろな使用があり、多少値段が
異なりましたが、1台約20K円でゲット。

2個は同一規格なので2次側をパラにでもできるし、
シリーズにして全波整流でもOKですね。
5000V級の場合もシリーズのブリッジ整流・・・
しかし2個置くスペースが問題ですよねぇ。
単体でGU-74Bx2あたりがちょうど良いでしょう。

SGは整流して350V以上になるトランスを見つけるか、
現在乗っかっているTIEトランスは電流容量がたっぷり
あるので、3倍圧整流した後に定電圧回路をぶら下げても
良いでしょう。

ただwebでGU-74Bを実験されているかたのサイトを回ると
350Vだと出力の飽和が早いという記述が見られます。
であれば300Vあたりが最適値なのかもしれませんが、
そこを確かめなくてはいけませんね。
EpとEsgの電位差による挙動は球の個性により異なるので、
GU-74Bが一昔前の球と同様な現象を起こすのか・・・
可変できる定電圧にすれば簡単に調べられそうなので、
250V位~最大350Vのシャントレギュレータが必要です。
トランスは280V(AC)程度は必要でしょう。
結果が3最適値300VDCだったら、今のままで良かった
という結末になってしまいますが果たして?

実はラッシュ対策用をまだやっていません。
用意していたホーロー抵抗の耐電力がギリギリなので、
取り付けを躊躇しているといったところです。
そういえば廃棄する調理機器から取り出した
ニクロム線があったけなどと考えましたが、
加工と設置場所を考えるとイマイチですね。
パワーサーミスタで行きますか。

拙生がパワーサーミスタを使わずに昔ながらの
抵抗とリレーを好むのには理由があります。
GU-74Bなどの傍熱管では通常電源ONから高圧印加までに
数分のタイムラグを設けるので良いのですが、直熱管での
使用は注意が必要です。

パワーサーミスタは負の温度特性(温度は低いと抵抗値は高く、
温度が上がると抵抗値が下がる。)を利用しますが、
一度温まると冷えるまでに時間がかかり、アンプのパワーOFFで
ブリーダー抵抗により平滑Cがすぐにディスチャージした場合、
サーミスタが冷えないうちに何かの都合ですぐに高圧の
再投入を行うとインラッシュカレントに対応してくれません。

さらに低電力しか消費しない回路に置いての使用では
サーミスタをシリーズに入れっぱなしでも問題ありませんが
大電力回路に置いては温まった後でも幾分かの抵抗値を
持つためかなりの損失になり、やはりリレーでバイパス
しなくてはならないので、手間は抵抗を使用するのとなんら
変わりはありません。

で、拙生の頭にはなんとなくラッシュ対策は抵抗で・・・
ってのが頭にあるわけで、高圧印加にタイムラグのある
傍熱管での使用に問題があるわけではありませぬ。

ところで以前ブリーダ抵抗に電流が流れるので、リレーの
動作に支障はないの?と聞かれたことがあります。
例えばこ製作中のアンプに使用したものは44KΩですから
2500Vだと56.8mAで消費電力は142Wです。
142Wの消費電量は200Vにとって0.71Aです。
勿論トランスの効率や各損失があるのでもっと流れますが、
簡易的に1A流れたとして、例えば10Ωの抵抗ならドロップは
10Vですからリレーに印加されるのは190V。
通常200Vのリレーの最低動作電圧は80%位ですから、160V以上で
メークしてくれます。
つまり40Ω以内の抵抗を選択すれば問題ない計算になります。
もちろんとんでもないツツヌケ電流の場合は論外です。
(あくまで分かりやすいように簡易的な計算です。)

インラッシュカレントの正規な計算は、Cに満充電された
電荷の計算式を更に経過時間で微分してやればよく・・・・
拙生は仕事柄公式が表計算に放り込んでありますが、
(と言っても1回しか使ったことなし)数学の苦手な方には
とんでもない話ですよね。(笑
でも心配はいりません。
上記の簡易計算で適当な値を選んでもちゃんと役目を
果たしてくれるものです。

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