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LTSP

【 究極のシステム 】

    Posted on 2013年7月1日

そうとしか言いようがないのがシンクライアントシステムです。
今拙宅ので実用化できているのが、LTSP【Linux Terminal Server Project】
によるシンクライアントシステムで、ようは今まで自分のパソコンで
作業させていたものをサーバーにやらせて、その結果だけ受け取るのです。
ですからサーバーさえしっかりしていれば、クライアントは貧弱な
パソコンで十分なのです。

■ シンクライアント

【シン】は、薄いとか貧弱という意味でシンクライアントとは貧弱な
クライアントそのものです。

では、どのくらい貧弱でよいのでしょう。
拙宅の環境で一番貧弱なのは、ノートパソコンでCeleron900MHz、
メモリ最大256MBというのがありますが、メモリは128MBの2枚刺しなので、
1枚抜き取り128MBで稼働させても、全く問題なくサクサク動きます。

シンクライアントはネットワーク越しに、サーバーに置いてある
OSやアプリで稼働するため、サーバーの作業結果を表示させるだけですから、
ネットワーク・画像・サウンドが機能し、キーボードやマウスの入力機器が
あればOKで、保存もサーバーのユーザー領域ですから、自前のハードディスクも
必要ありません。(あっても良いですが使いません。)

■ ターミナルサーバー・ネットワーク

重要なのはサーバーとネットワークです。
実験で2~3台のシンクライアントをぶら下げるなら、サーバーとするマシンも
かなりの低スペックでOKですが、このシステムは学校の授業やパソコン教室、
会社などでも部署単位で機能させることを睨んでいますので、1台のサーバーに
数十台のクライアントがぶら下がることを想定しなくてはいけません。

サーバーのメモリは1クライアント平均で100MB(作業によっては上下します)
は欲しいところで、サーバーに必要な512GBを差っ引くと、32ビットOSでは
実質20クライアントと言ったところでしょうか。
64ビットサーバーOSならたくさん積めますが、シンクライアントには
廃棄されても文句は言えない超古マシンもシステムに参加していることも多く、
32ビットアプリしか導入できないため、OSも32ビットにしてカーネルをPAE
拡張することで、メモリを4GB以上積むようにしたほうがほうがよいでしょう。

しかし、今度はネットワークがネックになります。
作業によっては1クライアント平均20Mbpsくらいだとして、NICやスイッチ
HUBがギガビットの環境でも、やはり20クライアントくらいが限度でしょう。

クライアントが重たいアプリを同時に稼働させるのでなければ、
40クライアントはなんとかいける数字と言われています。
ただしタイミングによっては同時使用でネットワーク負荷の増大し、
システムが多少もたつくこともあるでしょう。

どぉしてもLTS(ターミナルサーバー)1台でモタつかないシステムを
構築したければ、PAE拡張でメモリをできるだけ積んで、ギガビットNICの
複数枚使用でブリッジを構成しなければなりません。

拙生のお勧めは1台のLTSを20~25クライアント程度とし、40~50
クライアントなら2台導入することで、サーバー同士で交互にバックアップを
とる方式です。

■ 注意すること

LTSPシステムは、シンクライアントがネットワークブートしたときのみ、
サーバーからDHCPでIPアドレスを割り振って、クライアントが利用する
領域のOSイメージで起動します。
DHCPは1つのセグメントに複数存在させてないけないので、既存の
DHCPサーバーが稼働しているネットワークでシステムを稼働させる場合は、
既存のDHCPをストップさせるか、サーバー側のDHCPを【ProxyDHCP】に
することで競合しなくなります。
その時のシステムはWindowsマシンでシステムが構築されているところに
LTSを組み入れて通常起動は内臓HDDから、ネットワークブートでLTSにある
OSから起動ということがほとんどでしょうから、内臓HDDからの起動させる
OS上では、固定IPアドレスを割り振ってしまい、LTSPのDHCサーバーの
RANGEと被らないようにしてもOKでしょう。

■ このシステムでできるすごいこと

拙生の実験環境はカスタマイズしたUbuntuかEdubuntu(Ubuntuの
教育用デストリ)をインストールして、LTSPやOpennSSH・DHCPなど必要な
サーバーアプリを導入してターミナルサーバーとしていますが、作成した
ユーザー名でシンクライアントからログインすると、サーバー上と全く同じことが
できます。(って、当たり前の話ですね・・・^^;;)
ただし管理・設定メニューなど、クライアントに操作や表示させてくないアプリは
メニューに表示させないことができます。

以下Epoptesというアプリを導入するとできる機能です。
・管理者から各シンクライアントに一斉・個別メッセージが送れる。
・管理者の操作している画面を全クライアントに表示させることができる。
 (アプリの操作方法を教える時にとても便利。)
・クライアントの操作中の画面を、管理者が監視できる。
・管理者が個別クライアントマシンを操作できる。
 (不具合解消や操作途中でつまづいたクライアントに教える時など)
・個別クライアントを強制的にログアウトやシャットダウンができる。

■ メリット

なんと言ても究極のコスト削減でしょう。
 ・OSやアプリはすべてオープンソース(タダ)で賄える。
 ・クライアントとして、Windowsなら廃棄するようなマシンを使える。

クライアント側はほぼメンテナンスフリー。
 ・一番故障の多いハードディスクがいらない。(あっても使わない) 
 ・セキュリティソフトもサーバーへの導入だけで済む。
 ・アップグレード・アップデートも同様。

データーはサーバーで一元管理
 ・保存先はサーバーのユーザー領域である。
 ・ユーザーがハードディスクやUSBメモリに保存できないよう制限できる。
 ・クライアントマシンを持ち歩いて紛失しても、データは残っていない。

■ どこに使う?

OSがWindowsでないということを除けば、学校の授業やパソコン教室、
家庭では子供の使うパソコンをシンクライアントとし、親が管理する、
会社でも部署単位で管理しするなど、使用方法は無限に広がります。

■ Windowsでなきゃだめなの?

Windows専用アプリを指定してファイルを受渡ししている場合は無理です。
例えば、AutoCADでなきゃだめとか。
パソコンで使用するほとんどは、検索やサイト閲覧・ネットショッピングなどの
ブラウジングとEメール、仕事でもそれプラス表計算とワープロがほとんど
という統計がでています。
たったそれだけのことに高いコストをかけてやらなくてもよいのでは?
と思ってしまいます。
MS社OfficeとLibreOfficeの互換性が高まったことで、Windows専用ソフトを
使う必然性がある場合を除いては、WindowsにできてLinixディストリ
ビューションに出来ないことはないと断言します。
拙生は8年以上前からLinixディストリビューションの一つであるUbuntuを
使用していますが、不便を感じたことはありません。

更にUbuntuを複数台使用するなら、LTSPの導入で1台ずつ設定する必要もなく、
サーバーにするマシンだけいじっていれば快適な環境が構築可能です。
捨てても良いような休眠パソも再利用可能ですし、普段は内臓のOSで
使ているパソも、起動方法を変更するだけで、LTSPシステムに組み入れる
ことができるので、独自でマルチブート化する必要もありませんね。

■ 後記

仕事上では小規模ながらもLTSPシステムを導入してくださった会社もあり、
もう一社も導入予定です。
明後日、興味を持っていただいた某大学の教授を訪ねることになっているなど、
デモをさせていただく機会も増えてきました。
LTSPまではいかなくても、Ubuntu使用を決断された会社もあります。

巨額の富を築いた一ベンダーに、いつまで貢献しているの?!
という嫉み(?)から始まった脱Windows作戦は、XPのサポート切れの
後押しもあり、着々と進行しています。

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