友人からの電話@その2

サブタイトル:壊すのもったいないでしょ。。?

またまた本日も電話があり昨日の話の続きです。(笑
破壊実験はヤンチャ過ぎじゃない!?という
もっともなご指摘がありました。

では言い訳を。。。

拙生は稀に世に言われている常識から外れた
回路を使うことがあります。
CもRもパラわない(並列接続しない)ダイオードの
シリーズもその中の一つでしょう。
 *ラボ主もやってますけど。(笑

一時的なものならともかく、上手くいったら
今後拙生の常道として採用する回路とするなら、
一応お試しをすることにしています。
特に数千Vという高圧を扱う回路であれば、
安全性が確保されていることが必須です。
そして王道の回路と遜色ない性能であること。

CRを付けるとなんとなく安全な気分になりますが
そんなことはなく以下のように考えられます。
ダイオードの破壊はオープンとショートがあります。
シリーズなので全てのダイオードがショートするとは
考えにくいのですが、1個ショート状態になると
一個分が受け持つ耐電圧が目減りするので、耐圧が
ギリなら連鎖破壊の危険性はあります。
逆に1個でもオープンするとその1列はオープンです。
ブリッジ整流は4列中対面した2列を使って半端整流し、
逆相は違う2列で半端整流して合成したものなので、
1個でもオープンすると半端整流になってしまいます。
  * x半端→○半波 わざと書いてます。w

王道の回路ではCRが入りますがショートならCRも
ショートされます。
オープン時にはRに電流が流れますが、高抵抗なので
微小電流となりオープンとほぼ一緒です。

であるなら電流容量に余裕のあるものを使いさえすれば、
ノイズやの問題からは逃れることができCはいらなそうだし、
後は特性のばらつきによる耐電圧の問題がクリアできれば
Rもいらないのではないか・・
ということでお試しすることにしたわけです。

他の方法はなかったのか?

リーク電流は単体でも計れますがそれなりの工夫が必要で
正規には1000Vクラスの可変できる電源と負荷側を読む
電流計が必要となり、順方向はVA法で逆方向は
AV法(逆だったっけ?)で測定します。
 *電圧計は内部抵抗の高い正確なテスタでOK
リークだけなら逆方向だけ見ればよいので、AV方で
電流計は10μA辺りが正確に測れるものを用意します。
電流値を読んでから電源側の電圧をテスタで測定します。
 *VA方はダイオードの両端電圧を測定。
メータの内部抵抗の影響などで手順がこうなるわけです。

面倒じゃん!

しかし12シリーズなら48本です。
48回こんなことやるの面倒でしょ。(笑
24シリーズもありますが96本・・・^^;;
しかも破壊された時にオープンなのかそれとも
ショートなのかも分かりません。
じゃあ実際に破壊してみるしかないじゃありませんか。w

で、昨日のエントリの内容のようなことをやっちゃった
ということで、ただやったことだけを書くと一見無謀に
見えるかもしれませんが、それはそれなりに熟考と覚悟を
持って行っているのですよ。@ホントか?ww
おかげで自信を持ってCRを省くことを決定できました。

昨日の追記

ところで昨日の内容に破壊されたダイオードがオープン
だったかショートだったか書いていませんでしたね。
壊れたのは1個でしたがテスタではショートを示しました。
ところがモールドのヒビの入った部分の表面が炭化
していたのでそれをホロってみると実際にはオープンでした。
素子はオープンでも炭化部分でショートに見えるってことも
あり得ることは稀にあるので覚えておきましょう。
おっと講師口調になってしまいました。^^;;
実はショートを予測していましたが見事に裏切られました。
壊れたダイオードは全てオープンでした。
過負荷過電流の場合は大きな電流が流れリード線とPN
接合面が剥離するのでオープンするのですが、耐圧を超えた
電圧が掛かった場合、PN接合面が破壊されショートすると
踏んでいたのです。
しかし最近の整流ダイオードは耐熱性や耐湿性などの向上の
ために昔と使用材料やチップ構造が違いますので、事実は
事実として受け止めることにしました。

そこまではちょっとね・・・

ちなみにダイオードの破壊は常にオープンとは限らないでしょう。
ショートを確認できるまで壊し続ける・・・
そこまで元気はありませんけどぉ。www

こんなことやってるからいくら時間があっても足りませぬ。。。
それなりに楽しい実験なんですけどね。(笑

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