クラブ局用6mアンプ

以前製作したGU-74Bx1のリニアでもと思っていましたが
形状があまりにも奇抜であり、またALCを掛けないと
上限1.2KWを超えてしまうこと。
有り合わせのトランス(5KVA)ででっち上げたため
とんでもない重量になってしまったこと。
100V/200Vのかいろが混在すること。。。等々
クラブ局で複数の人間が使用することを考えると
決して使い勝手が良いとは言えません。

そこでメンテナンス性を考えてHFアンプも6mアンプも
同じ球を使用し、エキサイタの最大(50W)で押しても
1KW(MAX1.2KW)を超えないという、誰が使っても
使い勝手の良い3-500Zx2とすることにしました。

6mアンプ

10-4-6mAMPL1

重たい腰を上げて、以前全く使い物にならなかった
SB2000改造(途中?)のものに手を加えました。

1 フィラメントピンの半田が溶け落ち点灯しない。
   ・半田を流し込みピンをとソケットを磨き上げる。
2 フィラメント電圧が高すぎる。
   ・フィラメントトランス1次側のタップ変更などで対応。
3 メータ表示が適当。
   ・HVは実際には3000V程度なのに3600Vを表示するので
    倍率器のVRで調整。ipは実際の半分しか表示しないが
    抵当な分流器用抵抗が手持ちになかったのでペンディング。
4 RFフィードバックのRFCなどが破損。
   ・RFフィードバックはGGの3dBのみとし、グリッドは
    全てベタにグラウンドへ。
5 10Wでドライブしても出力が20W程度。。。
   ・π型の出力回路の定数を変更。
    3ターンのコイルの2.4ターン目あたりにタップで
    取り出していて、明らかにインダクタンスが足りないので、
    コイルのピッチを蜜にすると、10dB程度のゲインが。
    その時のVCロータ-の位置は、プレート・ロード共に
    最大なので、タップを取り外しコイル全長を使用。
    プレート側はOKになったがロードVCはまだ足りないので
    北海道ハムフェアでゲットしたドアノブをパラに。
    ドライブがローレベルでは13dB(20W⇒400W)、50Wで
    12.55dBとなり1KW免許用として使えるようになりました。

10-4-RFFB

外したRFフィードバック用の部品達。
RFCの一個が熱でコイルの形状が変形してます。

10-4-ground

ソケットのピンはシャーシ下で配線するタイプではありません。
シャーシ上にあるRFフィードバックの部品用ジャンパー線を流用して
銅帯でシャーシ下に引き下ろしている途中です。
最終的にはこの3倍くらい銅帯でグランド周りを強化しました。

10-4-6mAMPL2

一番上の写真はタップを外したあたりのものですが
この写真はロードVCのドアノブをパラッたところです。
最初は50pFでしたがローターが結構入り込んだので、
100PFにしたとで、ローターが半分ぐらいのところで
チュニングが取れるようになりました。

懸案事項

実はこのアンプ、最初の作りで大きな失敗をしていました。
プレートVCのロータ側にコイルが接続され、ステータ側が
グランドとなっていました。
最初は気づかずに20Wで200W出たなどと喜んでいましたが、
30Wで押してみるとバチバチバチとスパークが。。。
プレートVCのシャフトはカプリングで接続された延長シャフトにより
フロントパネルへ引き出され、それにツマミが付いていますが、
延長シャフトは電気的にフロントパネルに落ちており、プレート
VCのシャフトとの間隔はタイト製カプリング内のスペースとなり、
ある程度以上の出力があるとスパークするという現象でした。
対策としては延長シャフトを絶縁物にするか、配線をロータ-と
ステータを逆さまにするかのいずれかになります。
そんなシャフトは手持ちにありませんし、配線を逆さまにするには
フロントパネルを引っ剥がすことになり、そのためにはパネルに
付いているメーターなど全ての配線を外すことになります。

そこで。。。カプラと延長シャフトを外してしまい、プレートVCを
半固定としてしまいました。
つまりスパーク直前でチュニングが取れたロータ-の位置で固定し、
ドライブを増やした時のチュニングは、Lの伸び縮みとロードVCで
対応するという得意のナマクラ方式です。
必要あらばシャフトをペンチなどで若干可変するつもりでしたが、
20Wの押しで13dB取れるようになったローター位置のままで50Wで
押すと900Wが安定して出てきたので問題ないように思います。
モノバンドリニアの成せる技ですよね。
しかし気分的にはプレート側も可変したいところです。

なお正確に測定したわけではありませんが、各定数から概算で
Q=14弱でしょう。
コイルの伸び縮みによるQの変化も実用範囲に収まってくれそうです。

ところで。。。
エキサイタは50Wでしたが、もっと押すとMAXどのくらい出るのでしょう?
なんてことは考えないことにします。(笑

HF用

GU-74Bx2、4CX-1500Bと構想はいろいろありましたが、
上述の通り3-500Zx2でほぼ決定です。
3-500Zは十分な予備球があることが一番の理由です。
二番目の理由はごく簡単な回路構成であり、アンプとしての
振る舞いも単純なので、拙生でなくともメンテが可能であることです。
間違って余分にパワーを出してしまうと、使用中の切り替えSWやバランを
壊してしまうような球は、クラブ局では使いたくありませんし。。。
現在用意している3-500Zx2は、もうちょっと手を加えないと
HFオールバンドとして使えない(160mと30mのロード側容量不足)ので
完成したらポストする予定です。

おまけ

某所にはお遊び用のネタがいろいろ転がっています。

10-4-8875x2

こんなんでも短時間なら1KW位出ちゃいますねぇ。
一瞬ならよいけどパイルのイモ呼びやコンテスト使用には
決しておすすめしません。(笑

10-4-811x4-1

これ↑は2台あります。
見た目は小粒でも流石にコリ社!っていう作りが
随所に見ることができます。

10-4-811x4-2

気になるのが4パラのうち811が1本、811Aが3本。。。

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