酷すぎると思う。。。

最近目のご不自由な80歳を超た方に依頼され、
老朽化したアンテナメンテナンスを行っています。

最初は7Mの2のエレの給電部を直し、タワーに
丸めて縛り付けてある3.5MのDPを張るだけの
お話でしたが、老朽化した50Mや1.9Mのアンテナ撤去
から始まり、7Mのアンテナは直したものの、途中に
何箇所もある中継をちょっとでも触ると、バッチリ調整した
2素子が、同軸アンテナに早変わりすることが発覚。
3.5Mも短縮型からフルサイズのDPに変えたのですが、
共振点が全く出ずバランの不調が発覚。
しかも7と同様中継のところで接触不良。

で、他人様のやった仕事にケチをつけたくないのですが
新品で購入したという18/24Mの3エレですが、昇ってみると
なんと違うメーカーのボロボロのバランがついていて、
リード線はバラバラのものでした。
新品ではないものを新品だと売っちゃあいけませんやね!!

2016-07-22 12.12.14

極め付けは2箇所のバランとラジエタエレメントを接続した部分の
片方からステンバンドの切れ端でエレメントクランプのUボルト
(≒ブーム)に落としてあるではありませんか。
これってアンテナの仕様なの?
アンテナは共振点もインピーもバンド内では全く見つからなく、
電波を出すとコモンモード電流検出計がパカパカ振れます。
予定外でしたが気付いたからには取り外してみると、タワー上の
測定ではバンド内よりちょっと高いところでバッチリ共振が
みられたので、エレメント長も調整もしてしまいました。
バランスの点で考えても折角リニアバランでバランスを
強制的に取った後にわざわざアンバランスにしている
理由が理解できません。
なにか新しいアンテナ理論でも発見されたか。。。
いやいや、アンテナに無知な人が作って販売したか、または
アンテナの理屈を知らない人が間違った工事しただけですな、これは。
もしどぉしても片側のエレメントをブームなどに落とす理由が
あるときは、リニアバランをつかっちゃダメに決まってます。

良く聞こえよく飛ぶようになった。@オーナーの感想。
コモンモード電流も激減(針1本分)したことは言うまでもありません。
アンテナチューナーも全く不要になりました。

そんな酷いアンテナでも20mも上がってりゃそこそこ
聞こえて飛ぶのでしょうし、アンテナチューナーを
ONすりゃフルパワー送信もできるでしょう。
目の悪いオーナーはずっとこんなもんだと思っていたわけです。
拙生も良く知っている業者なのであまり言いたくは
なかったのですが、他にもずさんすぎる工事であまりにも
悍しい事実に頭に来て書いてしまいました。
(ポストすることはオーナー了承済み。)

■ブレスが逆さまで水が入り凍結で破裂
  (逆さま多数、破裂10ヶ所以上)
2016-07-21 14.33.46
             北海道ではこうなります。
■マストクランプにヒビ(締め付けすぎ)
■防水が甘くコネクタ剥き出しが数カ所(ブチルテープのみ)
■エレメント固定のタッピングビスが取れている。
 (下向きのタッピングビスの頭をビニテなどで押さえてない。
  エレメントが落ちななくてラッキーだった。。。)
■バインド線を強く巻きすぎで同軸ケーブルに
かなり食い込んでいる。
■壁に沿わせたケーブル。風で壁を叩く。
■ビニールテープの巻き方がプロでない
巻終りが上下逆さま@水が上から浸透しやすい
■タワー基礎が地面から40cm以上あり、更に
ジョイント部分も基礎から30cm以上。
ってことはナンボ埋まってるの?
■基礎の形がイビツですごい格好悪い。
■中継コネクタが多すぎ。(有り合わせ同軸を使った。。?)
細かい所は省いてます

拙生の残っている作業は3.5Mのバランを交換。
同軸ケーブルの中継の接触不良を全て点検。
依頼されている無線機修理の処理。
そんなところでしょうか。

あ、ドアフォンの扱い業者を尋ねられたので
ついでに仕入れて取り付けもやっちゃいました。(笑

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