299792458

終日雨

朝は強雨・午後から小降りになりましたが
終日雨でした。
気温は上がらず涼しくてよかったのですが、
出足をくじかれてやりたかったことがほぼ
出来ずじまいでした。。。
一雨ごとに・・・・秋間近です。

299792458

物理をやっている方にとっては、3.1416や
1.41421356などと同様に馴染みのあるもので
電磁波が真空中で進む速さ(m/s)の数字です。
波長を計算するアンテナの教科書では3×10^8m/s、
(30万Km/s)で計算するのが一般的ですよね。
更に周波数fを10^6のMHzにすると
λ=300/f(m) 
という、誰でも知っている式になります。
しかし実際の電磁波の速度は表題の数字です。
はたしてこれを用いて計算すると、どれほどの
違いが出てくるのかやってみたことあります?(笑

中心周波数7.1MHzのλ/2ワイヤーDPを計算してみましょ。
線材等による短縮率を0.95とします。

まずは教科書通り
300/7.1で波長を出し、λ/2なのでそれを2で乗算。
短縮率を掛けると・・・20.070422535(m)です。

正確な電磁波の速度で計算
299792458は真空中の速度ですから、空気中では
僅かですが0.03%の遅れがあり考慮に入れておきます。
299.792458×0.9997/7.1/2×0.95=20.050520722(m)

差は0.019901813(m)、つまり全体で≒2(Cm)、
エレメントの片側だと1(cm)ずつ短いのが正解です。

なんでこんなこと書いているかって?
先日農家を営むローカル局の素晴らしいロケーションを
拝んでやろうと3人で押しかけたときに、7のAM
やりたいのでDP(インバーテッドV)を上げたいんだけど。
という話に、一緒に行ったOMさんがDPの計算の仕方を
伝授したわけです。
で、最後に最終的にはミリ単位の調整になるが、オイラみたいに
ベテランになると計算値どおりで無調整でもOKなものが上げられる・・・
と宣ったのです。(@_@!?
伝授した計算方法は300/f・・・ですから鼻っから2cmも
ずれていることになります。@ミリ単位はどぉした?www
よほど口を挟もうかと思いましたが、グッと堪えました。。。

ところでこの計算式、実際にはほとんど役に立ちません。
ワイヤーDPは、ある程度の高さに理想に近い状態で上げる
アルミパイプ製の八木・宇田アンテナなどと違って、高さや
エレメント材料・展開の形状、周囲の環境などにより
共振点や入力インピーはゴロゴロ変化するからです。
ですから長めに作って傾向を見ながらカットする・・・
これが常道となるわけです。
ちなみに高さがλ/2より低いところで、入力インピーが
高くなり、Jパートの変化がシビアになるところがあり、
また条件によっては短縮率が0.98とか、被覆線では
0.91なんてこともあるので、計算通りになんて決して
いかないと思うのですが。。

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2件のフィードバック

  1. jg8pOc より:

    厳密計算をすると、なかなか面白いですね!でもそう言われてみれば、細かい数字で
    計算するってことがなかなか無いですね!ちょっと概算での計算に、慣れてしまってますね^^;;
    でも、結果は、面白いですね!

  2. Qsaku より:

    電磁波の速度と中心周波数以外の数値、特に
    短縮率などは厳密計算するに詳細情報が必要ですが、
    給電方法など不確定要素が他にもあり、実際には
    やってみなくちゃわからな〜い・・・ってやつです。
    ですから目安として300/fで計算しておいて、
    切り詰めていくのが賢いやり方かと。。。
    厳密計算は数字のお遊びなので、そう必要ないけど
    厳密調整はオススメです。