V/UのQuad

日曜日に固定ページについたコメントでの
質問への回答のために、2mの7eleQuadを
計算していました。
20m高リアルグラウンドで計算させたところ
19dBiオーバーではありますが、20dBiには
満たない。
F/Bをちょいと犠牲にしてゲイン重視で。。。
う〜ん、惜しい。。。
ブームを長くしたりしてみましたが、スペースを
取り過ぎるとサイドローブが・・・
しかもピンポイントアンテナになってしまい、
VSWRが計算した144.5MHzで1.0になっていても
144.0MHzでは1.39、145MHzでは1.47です。
ゲインは周波数が高いほど上がるのですが
F/Bは26.75dBが144MHzでは23dBちょいで、
145MHzでは20dBちょい。
それ以上の周波数ではガタ落ちします。
ちなみに146MHzではゲインも下降してきて、
VSWR3.42、F/B12.7dBで使い物になりませぬ。。。

ひと通りいろいろな条件下で計算した後、
よんさんまるのQuadを作りたいという方の
話を思い出し、興味はそちらに移り、アンテナを
スケールダウンさせて計算開始です。(笑

こちらはKT-18Rのマスト上部1mが余っているので、
そこに上げるが、パターン重視で20dBi以上という
条件であります。
ゲインとパターンはスタックで取ることに。
パターン重視とするためには1λ間隔ではダメで、
水平・垂直とも0.5λのほうが再度ローブが少なく
ずっと綺麗です。
もちろんゲインを考えると0.5λ間隔では落ちるので
20dBi以上とするためには経験的に6ele以上の
2パラ2段で実現できると思います。

再現性の良い計算とするために、エレメントの
分割数を極力多くしたので、パルス数は6000以上
なければ計算できず、すごく時間がかかります。
7eleでも良かったのですがもっとパルス数が必要と
なりもっと時間がかかりそうなので6eleで我慢した
というのが実情です。。。

日曜の夕食は女性軍のリクエストにより外食。
久しぶりの焼肉屋です。
計算を始めて放ったらかしで出かけたのですが、
行き帰りに1時間掛けて、たらふく食べてから
帰宅したのにまだ計算途中でした。(笑笑

で、計算結果はゲインは約22dBi、F/B26dB、VSWR1.0で
ご希望のスペックを軽々とオーバーしました。
設計周波数は433.1MHz(CW用)なので、狭帯域のf特でも
全く問題ありません。
ポイントの計算でも時間がかかるのに、複数の周波数では
とんでもない時間が掛かりそうなので、計算しないで
おこうと思いましたが、思い直して一応計算してみました。
434MHzでVSWR1.31、GAIN21.88dBi、F/B20.25dB。
435MHzでVSWR1.79、GAIN21.8dBi、F/B18.07dB。

仮に同軸ケーブルロスが3dBあった場合を考えると
Rigの負荷となる434のVSWR1.31は1.21に、435MHzの
VSWR1.79は1.33となります。
これは行き返りで6dBの損失となり、Rig側で見える
反射電力は損失ゼロの場合の1/4となります。
例えばVSWR1.79の反射電力は進行波電力の約8%です。
ところが進行波電力はアンテナに辿り着くまでに
3dBロスで半分になり、VSWR1.79による8%の反射電力は
Rigに辿り着くまでに3dBロスで半分になる。
つまりRig側では1/4の2%の反射電力にしか見えず
Rigには優しい反射電力に変身することになります。
3dB損失というと10D-FBで40m、12D-FBでも51mです。
コネクタや分配器の損失も考慮すると、もっと短く
なりますので、一般的なケースと言えましょう。

85cmのブームを4本、λ/4間隔で並べるだけで、
22dBiのゲイン(リアルグラウンド20mhigh)が
得られるなんてことは八木ではあり得ません。
ま、工作の容易さと再現性の良さから考えると、
ブーム長2λの9ele八木4枚のほうが楽ちん
かもしれませんが、八木だと0.5λの水平の
間隔はエレメントが重なるので、広めに
取ることでサイドローブが大きくなることは
避けられません。

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