地上高による変化

新型コロナウィルス感染者数

北海道  533人
死亡者   8人 
札幌市  377人 陽性率15.7%
札幌以外 156人
  札幌病床は97%埋まっていて残り12床 

 

クランクダウン時にも使いたい

クランクアップタワーの上から2段めの頭にグラスロッドを
利用したフルサイズの10MのDPを上げたいとのご相談が。
工事依頼とかではなく単なる電話相談です。w

クランプアップタワーは結構な頻度で伸ばしたり
縮めたりするそうで、クランクダウンしているときにも
問題なく使えるかどうかを心配しておられました。
気にされていたのは飛び受けではなく、アンテナの
入力インピーの変化です。
飛び受けはともかく、クランクダウンしていても
アンテナとして体をなしているか、ってことですね。
樹木や建築物などの周囲状況がわからないので、
一般論としてアンテナへの影響だけお話しておきました。
ちなみになぜそぉいった運用形態を取るのかもお尋ね
しませんでした。。。

高さにより共振周波数は変化しますが、高さを変える度に
エレメントを調整して共振させるときと、一度調整したら
高さを変えても調整しない場合とどれほどの違いが
あるかということですね。
ご本人は無線機内蔵のANTチューナーで使用範囲なら
良しとするということでしたので、クランクダウン/アップ時の
6m〜15mの範囲でシミュレーションをしてみました。

ANT1 高さによるリアクタンス成分をキャンセル
   (その都度共振するように調整)
   その時の入力インピーダンス

ANT2 地上高15mで共振させ、そのままの長さで
   地上高を下げた場合
   その時の入力インピーダンス

中心周波数10.125MHz
エレメント材 直径1.6mm銅線
エレメント長 14.58m
水平に張って中央から給電
一般的なリアルグランドで計算

地上高 ANT1  ANT2   VSWR    ELEV   GAIN
(m)   (Ω) (Ω)  ANT1/ANT2  (°)  ANT1/ANT2(dBi)
06    67  74+j56   1.34/2.62  83.8   - 
07    80  88+j50   1.60/2.50  60.6   -
08    90  98+j41   1.80/2.39  50.9   -
09    97  103+j30  1.94/2.27  44.4  4.35/4.37
10    99  103+j19  1.99/2.15  39.7  4.47/4.48
11    98  100+j10  1.96/2.20  35.9  4.74/4.74
12    94  94+j2.3  1.86/1.88  32.9  5.12/5.13
13    86  86-j1.6  1.72/1.72  30.3  5.61/5.61
14    78  78-j2.3  1.56/1.56  28.2  6.14/6.14
15    71  71      1.41    26.3   6.67

まずは基本ですが、地上高ゼロからアンテナの高さを
上げていくと入力インピーダンスは上昇しますが、
ある程度の高さから下降を始めまた上昇します。
高くなるほど上下の振り幅は小さくはなりますが
これを繰り返しますがそのとおりの値になってます。

ゲインと打ち上げ角は相違なしということです。
共振からズレた分はアンテナ長が(5/4λまでは)
長いほうがゲインが発生することで帳消しに
なっていると考えられます。
問題は6m高でアンテナチューナーが74+j56(Ω)
VSWR2.62をカバーしてくれるかということでしょうね。

解決策
10mなどの中間の高さで共振させれば
6m高で72+j35(VSWR1.97)
15m高で68-j18(VSWR1.55)
一番高いところでも2.0位内の収まります。
こんなところでよかったでしょうか?

注意
・ANT1はjパートがほぼゼロ(共振)になるよう
 追い込んであります。
・8m以下のゲインは誤差が多く割愛
・15m高のANT1とANT2は同一のもの
・打ち上げ角は全く一緒
・電波を出せる状態であるというだけでアンテナは
 極力高いほうが良いに決まってます。

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