しばらくアマチュア無線から遠ざかっていましたが、
先月ロンが亡くなったと聞きました。
彼はニュージーランドのアマチュア無線家で、
半年は地元でタクシーのドライバーとして働き、
残りの半年は太平洋を中心としたいろんな
島国を巡り、電波を出してくれ、遠距離通信を
趣味としている人には、世界的に有名でした。
(日本と違ってニュージーランドのタクシードライバーの
ライセンスは、ハードルが高いらしいく、結構な
お金持ちだったらしいです。)
拙生も電波の上では何度も交信をしてもらいましたが、
もう15年くらい前ですが、東京で開催されたDX
ミーティング(DX=遠距離≒遠距離通信)にゲストとして
参加されていた時、初めて直にお会いしました。
次の年にもお会いしたら、なんと北海道に行きたい!
というではありませんか。
実は前の年にOH1TX(ヤッコ)というフィンランド人を
北海道に連れて帰り、彼は仲の良いロンに北海道は
良かったぞ!と自慢していたらしいのです。
(ヤッコについては、別口で書いてみたいと思います。)
で、その年もロン以上に世界的に有名なSM0AGDエリック
(スウェーデン人)の2人を引き連れて、北海道に戻ってきました。
(エリックについても機会があったら別口で。。。)
1週間以上拙生の手配した札幌のホテルに滞在し、
あちこち回りました。
無線界では世界的有名人2人を独占しておくわけにもいかず、
急遽かき集めた少人数でのミーティング(≒飲み会)では
気さくに会話や写真撮影に応じてくれ、集まった同好の士達も
十分楽しんでくれたようです。
ロンの思い出と言えば・・・
あちこちの国から電波を出したり、その際に使う電波形式の
一つ(CW)の名手であることよりは・・「女好き!?」でしょうか。
最初に会ったミーティングでは、お手伝いに来ていた
開催スタッフの奥さん(若くて大層な美人でした。)に
ベッタリくっついて離れず、ミーティングの立食パーティでも
常に女性陣の中心で笑顔を振りまいていました。
翌年札幌に来る前に泊ったのは、大磯プリンスホテルですが、
一緒に朝食をとったあと、エリックらと4人でロービーで
雑談したのですが、いつもおしゃべりなロンが無口です。
じっと見つめる視線の先には、プールサイドのビキニの
女性達が・・・(w
いやらしいとかそんなんではなく、実にさわやかな
スケベ爺さんって感じでした。
当時60歳だったので、爺さんは悪いかな・・・?
その動向は、札幌においても昼間は大通り近辺、
夜はススキノでいかんなく発揮されていました。
ススキので行ったクラブの美人ママが、偶然ニュージーランドへ
留学していたとかで、急にニュージーランド訛りの英語が飛び交い
始めたのにはちょいと閉口しましたが、エリックに聞いたところ
後日夜にソワソワと独りでお出かけしたとかしないとか。。。(w
ロンは子供みたいでした。
小樽の某有名な無線家(JA8E●T)のところにお邪魔したときに、
当時は非常に貴重だったとある国(P5)の交信証明書(QSLカード)を
自慢げに見せられた時、ロンはやおらライターに火をつけ
それを燃やすジェスチャーを。。。
自慢した御仁のあわてふためいた姿に、同席していた一同
大笑いでしたが、冗談ではあったにせよ、ロンの目が結構
本気っぽかったのを拙生は見逃しませんでした。
帰国間近になにかプレゼントしようと、無線機ショップに行き、
何がほしい?と聞いたら、ロンは50MHzのモービルアンテナと
即答しました。
車につけるアンテナで、5~6千円くらいなものです。
で、次にエリックに聞いたら、いろんな国に行くときに
持ち運ぶコンパクトな無線機の部品(IC-706CWフィルター)が
ほしいと言いました。
値段的にはロンのものより数倍高い。。。
するとロンは急に口を尖らして、本当は俺もソレが欲しかった!
と言うではありませんか。
仕方ないので買うことにしたのですが、残念ながら在庫が
1個しかなく、後日ニュージーランドまで送ってやりました。
本当にわがままっ子でした。(笑
ロンと最後に言葉を交わしたのは数年前。
自作のアンテナ(18MHz16.5mブーム6エレフルサイズ八木)
を上げたばかりで、たくさん交信をして飛びと受けを試していた時、
フィージー島に滞在していた彼から呼ばれました。
(そのころ彼は70歳を超え、タクシーの権利を売って、
よく太平洋の島々から電波を出していました。)
アンテナはヨーロッパ・アフリカ向けでたくさん呼ばれていて、
彼に向けるには180度回転させなくてはならず、弱い信号のまま
安定して聞こえないので、次回ゆくりやろうと言って
打ち切ったのが最後となりました。
彼はすごい勢いでヨーロッパやアフリカに呼ばれているのを
聞いて、どんな設備でやっているか尋ねていたことは
分かっていました。
その後しばらく彼と話す機会がなかったので、実はこんな
アンテナを自作したんだという手紙を書いたのですが、送り先が
ニュージーランドなのかフィージー島なのか定かではありません。
そのうちまた呼んでくるだろうと、出さないままでいたのです。
受け取り人がいなくなり、永久に送られることもなくなった
悲しきエアメールですが、すぐに処分することもできません。
しかし、ずっと取っておくわけにもいかず、この投稿を機に
開封することにしました。。。ではなくて
開封を機に気持ちの整理を含め、この投稿をしているというのが
本当のところです。
ヤッコもエリックもロンより年上だったはずですから、
どこかで話せる機会があったとしたら、何をさておき
いっぱい話しておくことにします。
享年(満)75歳。早すぎますねぇ。
もっと彼の素晴らしいCWのテクニックを聞いていたかった。。
ご冥福をお祈りいたします。










