LPFの必要性

現在のインターフェアの殆どは基本波障害で、
送信側も障害が発生した側も、コモンモード
対策が基本となります。
しかし少ない例ではありますが、ノーマル
モードにおける高調波障害もあります。

LPFの必要性やいかに?

・現在の無線機の高調波を含む不要輻射対策は
 ほぼ完璧で、通常はLPFは必要ありません。
・アマチュア無線からすると地デジ様様で、
 アナログテレビの時代と比較すると、
 高調波障害は激減しています・
 
ではLPF不要?

以下の例はどぉでしょう。

・7MHzでよく出るが、超ローカルに14や21MHzを
 メインにしている人がいる。
・アンテナが14/21/28のトライバンダーで、特に
 28MHzが高利得なので、14の2倍高調波が心配。

ほぼ完璧ですが、高調波が全く出ない
わけではないので、上記の例はLPFが
有効になります。
しかし残念ながら市販されている
カットオフ周波数が30MHzや55MHzの
一般的なLPFでは、7MHzの2倍3倍、
次の例の14MHzの2倍の高調波も
素通りしちゃいますよね。
挿入するなら7MHzに出るなら
カットオフが7.5MHzや8MHz、14なら
15MHzとかでなければ、全く意味を
なしません。
そういった製品を探すか自作するしか
ないでしょう。

送信機やリニアアンプを製作する方なら
LPFの自作はそぉ難しくはないと思います。
カットオフ周波数や減衰量などの
条件を入れれば、段数やLCの定数を
算出してくれる計算式が、web上で
落ちていますし、シールドケースは
拙生のように両面基盤をはんだ付けで
ケーシングすれば、あっという間に
出来上がります。

LPFの種類

LPFには種類がありバターワースや
チェビシェフが一般的です。
チェビシェフは少ない段数でするどい
減衰特性を得ることが可能ですが、
特性にリプルによる暴れが多い。
バターワースはその逆になります。

拙生はCWオンリーならリプルが
あってもさほど問題ないので、
迷わずチェビシェフなのですが
フィルターには切れやリプルの他に
群遅延特性という大事なファクター
があって、広帯域の電波形式の場合
伝搬速度の差異による歪が発生するため
AMやSSBでは使いません。
デジタルの場合は減衰特性に暴れがあると
ビットエラーレシオの劣化が起きます。
つまりCW以外はバターワースを使用し
減衰特性は必要な分だけ段数を重ねる
というのが王道かと思います。

  ⇒ 計算できるサイト

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