gm測定・・・?

もう6月・・・光陰矢のごとし・・・

さて6月に入って早速友電長電話です。
MT管gmメータってどぉ作るんだい?ときました。
拙生が作れるなら自分でもできる。。。と
思ったのでしょう。w

精密なgm測定を行おうとするならいろいろな
仕掛けを仕込んでおかないといけませんが、
拙生の作ったもので言えば、正常な球と比較して、
使えるかどぉかの判断ができる程度のもので
測定値の精度は、決して高くはありません。
簡易gm測定器であり、精密測定はできません。
それでイイのでも教えろというので長電話になりました。

gmはgm=ΔIp/ΔEgという実に簡単な計算になります。
直流的には球の定格か設計の動作点にセットして、
グリッドに正弦波を入力し、その時のプレート電流が
読めればどのような方法でもOKです。

メーカ製のように全てを同一筐体内に収める必要はなく、
拙生の場合は、電源・発振器外付けで、電流および電圧は
テストポイントを作って対応しました。

ヒータ電圧は3〜12.6Vまで可変できるDCの小さな
定電圧電源で十分。
プレート電圧は150〜300V程度可変できるもの。
SGはプレートに接続してもOKですが、拙生の場合
100〜250V程度可変できるものを用意しました。
バイアスは0〜-50v程度可変できるものとし、
印加電圧を測定する球の定格に調整します。
その際の電圧測定は全てにテストポイントを作り、
デジタルマルチテスタ(DMM)で測りました。
比較という意味では、同じ種類の球を測定する限り、
一度設定した印加電圧は変更しません。

1000Hz100mVrmsを入力するための発振器は
手持ちのオーディオシンセを流用しました。
シンセの出力レベルは信用できるものなのですが、
dBm表示しかないものは計算するか実測のどちらかで
調整することになります。

直流印加電圧が一定、入力(ΔEg)も一定なら
ΔIpが大きいな値を示すほどgmが高いってことです。
直読できなくてもプレートに流れるがΔIp読めれば
gmも計算できちゃいます。
もちろんΔIpは正弦波分だけを見るので、通常は
プレート回路に100ΩΩ程度の抵抗を挿入し、
両端に直流をカットするカプリングCを入れてDMMの
ACレンジで電圧を測ることで、オームの法則で流れる
電流値を計算することができます。

文書で書くと面倒そうですが、発振器と電圧可変できる
電源、DMMがあれば比較的簡単に作れてしまいますし
計算も小学生の算数程度ですよ。
発振器がなければ穴開き基盤でチョチョっと作れます。
どぉせ作るなら片側だけ使えばOKですから2トーンに
しておけばIMD測定なんかにも使えちゃいます。

本体部分は同じピン数でも配列が違うものもあるため、
7ピンソケットが3個、9ピンソケットが2個で、それらの
共通電極をパラ接続し、後は外部電源につなぐソケット類と
テストポイントの端子がいっぱい付いているといったものです。

原理が分かればあとは工夫次第です。
工作に自信があれば1つの筐体に収めることもできるでしょう。

良好な球を一度計算して記録してしまうと、それを基準として
良し悪しがわかる程度のものなら、そんなに難しくはないよ
ということを書きたかったのですがとっ散らかりました。

回路図ないかって?
拙生のなぐり書きよりちゃんとしたものがネット上に
いくらでも落ちてますって。
作ったやつはどこが壊れたのって?
球の抜き挿しを何度もやっているうちにソケットの
バネがバカになって接触不良になってしまったけど、
ソケットを交換するのが面倒なだけですって。ww
今使ってるメーカ製がコケたら、きっと修理する気が
起きて返り咲きするでしょう。(笑
ただし使用していた電源トランスは、現在製作中の
ユニットを試験するための電源になっているので
回収してこなくてはなりません。

最後に・・・
一般的にはgmが30%落ちたら不良品とされますが、
用途によっては使える場合もありますし、10%しか
落ちなくても気になるようなシビアな用途もあります。

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