ナイスタイミング!?

現在製作中のユニットを組み合わせた真空管式
10MCWトランシーバで、ケースを除いて手持ちでは
いくつか足りない部品があり、その中で一番必要なのは
電源トランスです。
必要な電圧だけで言うとトランスは何個もあります。
しかしほとんどが送信部のドライバとファイナルだけが
真空管のトランシーバの取り外し品で、それ以外は
半導体なので、唯一のMT管用の巻線はドライバの
12BY7A1本分だけなんです。

現在製作中のものは、更に球数は増える予定もありますが
すでにMT管を8球使っていて、複合管の4球分を加えると
8球分のヒーター・12球分のB電圧、プラス増設分、更に
ファイナル用の高圧も欲しいので、手持ちでは無いため
オークションの出品物を探してもみんな中途半端であります。
手持ちの3個のトランスの組み合わせでならなんとかなる
のですが、無駄な巻線も出てきたりで、決してスマートでは
ありませんので、3個使用は最終手段です。

で、中古で売るのかオークション出品なのか分かりませんが、
馴染みの無線機屋さんにFT-401Sが置いてあります。
拙生が欲しがると安く譲ってくれるので、ショップの儲けが
目減りすることは明らかで、他で入手できるものは極力ほしいと
言わないのですが、かなり前から置いてあって、思い切って
売らない?と尋ねると、案の定安く譲っていただけることに
決定しました。

FT-401Sは上から覗くだけでMT管が17球見えます。
10W機ですがトランスを交換せずに100Wに改造できる・・・
ということは100W機と同じトランスが付いている
ということで、まさに欲しいトランスそのものなのですよ。

DSC_0151

本日はテストベンチに陣取って、作業の邪魔をしている
FT-401Sをバラして、必要部品を持ち帰ろうとしたら。。。
店主がFT-***を修理したらバラし途中のFT-401Sを修理代の
足しにするのにくれるって人が居るんだけど修理する?
と言うではありませんか。
以前にもFT-901の修理した方だそうです。
もちろん2つ返事OKしておきました。

で、払ってしまったショップのFT-401S分は・・・
一度出したものを財布に引っ込めるのもナンなので
店にキープしておくことに。
その時までに在庫としてあればの話ですが、更に
同じようなモノを作るときに必要になるでしょう。
トランスだけでなくBMに使用してあるビーム偏向管の
7360も、とても貴重であります。
なんと言ってもオークションでのトランス落札代
程度の金額ですから。

売れて無くなったとしても、お借りしているデスクや
駐車スペース等々に毎月お支払している足しにすれば
良いだけです。
そぉ、ここは鍵も預かっていて、閉店後や定休日でも
作業ができるようになっているのです。
仕事上では事務仕事の約半分はここでやります。
独りになりたいときの個人的なスペースでもあります。
なんと言っても30年以上のお付き合いですから借り賃も
格安であります。(笑

さて・・・
7360というキーワードが拙生の頭の検索機能に反応。
しばしとっ散らかります。@いつものこと・・・

真空管のあれこれ@主にMIXer

ネット上でFT-501が1974年6月発売だったとの記事がありました。
FT-501というとすぐに思い浮かぶのが、送信電力300Wでは
ないでしょうか。
拙生にとって記憶にあるのは、受信部のフロントエンドが
6BZ6-6U8であり、当時から現在に至るまでの拙生の定番と
一緒ということでありました。
お、メーカでも6U8の優秀さに気づいたか。。。。などと
勝手に先駆者気取りだったのですが。
拙生も何かの記事を見て試して上手くいっただけで、この回路の
出自はすでに記憶はありませんが、本来の先駆者様はもちろん
別の方であります。(笑
これから考えると、MIXerを6U8に決め込んだのは1974年より前と
言うことになりますね。
で、使わなくなってしまった6BE6の在庫の何本かは、
もしかしたらこの頃のモノかもしれません。。。
メーカの採用で6U8Mixerが世に定着するかと思ったのですが、
メーカ製無線機の受信部は半導体に取って代わられ、真空管は
徐々に消え去ってゆきました。

機種は忘れましたが、真空管受信部末期において、似たような
構成で発売された中に、6U8ではなく6AW8を使ったものがあり、
早速自作機に試してみたところ、7Mの込み入ったところでは、
若干ですが6AW8が多信号特性に有利のように感じましたが、
アンテナ端子をオープン、抵抗での終端やショートした状態で
聴く限り、6U8のほうがノイズ特性に優れていました。
ハイバンドはクリコン方式で改造が面倒だったので試して
いませんが、6U8に軍配が上がるのは容易に想像がつきます。
中間の10Mあたりではどちらが良いのでしょうねぇ。。。
などと思ってみるだけで、挿し替えがきかないので
比較は面倒くさく、当然6U8で行っちゃいます。(笑
今思えば昔は面倒臭がらずに、よくいろんなことを
やっていたなぁと思います。

 写真は数日前に届いた3BZ6など。
 拙生が使用するソケットはほとんどがシールド付きの
 タイト製なので、一緒に送られて来たベークのペラペラな
 ソケットはある意味新鮮かつ希少価値ありです。w

DSC_0138


 3BZ6x4・6CB6x2・3CB6x2・6EA5x1

更にとっ散らかります。
     (やっとここから7360が出てきます。)

実は探せばどこかに6AR8や7360があるかもしれません。
かもというのは持っていってイイか?と拙生のジャンク箱を
かき回す輩がナン人かいて、拙生も持ってってイイよ、と
見もしないで言うものですから、球だけではなくナニがなくなって
いるのかわからないのです。(笑
あっても6AR8は4〜5本、7360は3本しかなかったはずで、
残っているとしたら7360よりマイナーな6AR8でしょうか。。。

6AR8って馴染みがないかも知れませんが、7360と同じ
ビーム偏向管で元々はTVのシンクロ用途です。
7360はバランスドモジュレタやプロダクト検波に使用されますが、
これらをMIXerに使うと多信号の特性が抜群で、7Mあたりでも
受信機がとても静かになります。
上記の通りメーカ製トランシーバーのバランスドモジュレータに
使用されて有名になりましたが、残念ながらダブルスーパ受信部の
ミキサは1stが6CB6、2ndが6BE6でした。

MIXerにおいては6AR8も似たようなスペックを発揮できます。
ただスペックだけで考えると使いたいところなのですが・・・
バランスを取るのが結構クリチカルで、しかもせっかく
ドンピシャに調整しても、経年変化で徐々に崩れる。。。
じゃじゃ馬的で乗りこなすのに苦労する球なのですよ。
なにかうまい方法があるのかもしれませんが、拙生は
よほど気が向かないと使いません。
バランスが崩れたら再調整する覚悟があるならこれらが
優れているかと。
ただし、真空管MIXerを正確に測れる測定環境がないのに
測定機器に掛けないでください。
測定方法によっては(殆どの場合)悪い結果が出てきてしまい
3次などの波高値にがっかりするだけかと。w

6AR8は7360とは構造は違います。
7360は4極管にビーム偏向極が挟まっているのですが、6AR8は
電極が1個多くピン番号も全く異なり、もちろん差し替え
なんぞは全く持って不可能であります。
1個多い電極は5極管のサプレッサグリッドではなく、
コントロールとスクリーンGの間のシールド電極ってな
ところでしょうか。

これらの球を使わないならゴミ箱ポイの価値なし知識ですね。。。^^;;

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