LPFを挿入したらたら

4CX250x2の6mアンプをお持ちの方がLPFを
挿入してみたら動作が不安定になったとの連絡が。。。

再現性あり

実は拙宅のジャンク箱からお嫁入りしたLPFです。
1KWと銘打っていますが、実際の耐電力は500WCW
という同じものが2個あり、使わずにとってあったものの
片割れが貰われていったのですが、いつ手に入れたのかも
忘れてしまったくらい古いものなので、持っていっても
良いけど使いもんにならなかったら捨てて、と言って
渡したので捨ててくれれば良いだけなんですけど。。ww

泣き付かれたので一応もう1個の方も差し上げました。
しかしほぼ同じ状態で発振気味になるとのこと。
ダミーに切り替えると軽減されるがやはり不安定。。。
やっぱり捨ててくれ!ではなく仕方がないので
少々アドバイスを。

コモンモードフィルターで解決

実は似たような経験はあるので意外とスムーズに解決
することができました。
試してもらったのはアンプとLPFが接続されている同軸
ケーブルを長さの違うものに交換すること。
ケーブルにクランプコアを装着してみること。
その結果は両者とも不安定さの程度が変わるという
ことなので、アンプとLPFの間にFT-240#61x2の本格的?
コモンモードフィルター(CMF)を挿入してもらうと、
あら不思議、不安定さはすっかり影を潜め使えるように
なったそうです。
*FT-240#61×2も持っていかれました。^^;;

LPFはフローティングしちゃう?

通常LPFは入出力は50Ωとなっており、入力は挿入損失分
だけ目減りして出力側に抜けていくもので、送信機の
負荷にはならないはずなのですが、ある条件下で
コモン系からの抜け分が負荷になる場合があるようで、
その場合CMFを挿入しLPFをフローティングしちゃうと
良いようです。
アンプ-LPF-CMFという接続が一般的なようですが、
アンプ-CMF-LPF-CMFが拙生流で、アンプが不安定動作
などという症状がなくてもこの構成です。

クランプコア

CMFの代替品としてクランプコアを使う場合は扱う電力や
周波数により種類や挿入個数を選択することが必要です。
規格表を見ると、例えば1ターンのインピーダンスが
1GHzでは706Ω・500MHzで327Ω・100Mhzで96Ωという
やつがあったり、1GHzでは225Ω・500MHzで653Ω
・100Mhzで186Ωってのもあります。
一般的に大きいほど低い周波数にに大きな阻止能力がり、
使用ケーブルより内径が大きなものがある場合は緩くても
そのまま使っちゃいましょう。
何ターンか巻くのと違い通すだけでワンターンになるので
あまりガホガホでない限り大丈夫です。
緩いのはテープや結束バンドで固定します。

クランプコアの良さは効く場所を探せる、効くまで個数を
足せる、効かなきゃ外すことが簡単に試せることです。

本日の結論

話がとっ散らかってきましたが、分布定数と集中定数が
混在するところではコモンモードは切っておくのが良い
みたいであるというのが結論でした。
ただし原因が違う場合はこの限りではありませんけど。

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