アバランシェ破壊?

友人からのヘルプです。

MOSFETで組んだシャントレギュレータをリレー回路に使ったところ、
FETが飛んでかなり熱くなっていたとのことです。
リレーは24Vで低圧ですからFETの耐圧から見ると大丈夫そうですが、
誘導負荷の場合スイッチの際のフライバックやスパイク電圧により
BVDSS(ブレークダウン電圧)を超えるとアバランシェ破壊を
起こすことがあるのできっとそれでしょう。

もちろんMOSFETが破壊につながる原因は他にも考えられます。
FET自体および回路構成等の問題になりますが
ドレイン・ソース間の容量が大きい場合。
立ち上がり電圧の変動により耐圧低下が起きる可能性があります。
*等価的に存在する寄生トランジスタをオンにしてしまうことが
 原因ですが詳細は省きます。
アバランシェ電流のより発生する寄生ラトランジスタの
ベース電圧がオンの領域に達した場合も破壊につながります。
この場合は入力電圧が高い場合に限られます。
ただ今回は以前に同じMOSFETで同じ回路で何事もなく働かせて
いたことがあるので、この2つによる原因の破壊は考えにくいのです。

MOSFETに対策が成されていない誘導負荷がぶら下がっている場合
フライバックやスパイク電圧によりアバランシェ動作が
ブレークダウン領域にまで入り込むと、インダクタンスのエネルギーが
ゼロになるまでドレイン・ソース間に電流が流れ、ブレークダウン
電圧との掛け算による電力損失が発生してしまいす。
こいつがチャンネル温度の定格を超えて破壊につながったというのが
今回の現象ではなかろうかと思います。

案の定ろくなヒートシンクを使わずにリレーのスナバ回路は
省略していたということなので、ダイオードやCRで基本通りに組むこと、
さらにスパイクなどを吸収するには高周波回路を扱う気持ちでリード線を
極力短くして、すぐ側に配置することを勧めておきました。
きっとこれで飛ばなくなると思いますが果たして。。。
ま、FET内部で一瞬にして温度が上がるので、ヒートシンクの効き目は
怪しいですが、ちゃんとしておくことに越したことはありません。

本日の教訓 何事も基本に忠実に!

おまけ写真

  TVアンテナいじるのに高所作業車です。ww
  写真ではそぉは見えないかも知れませんが
  ちゃんと地切りしています。

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