本年の恵方は南南南東?

本日は節分ですが、歳の数だけ豆を食べるとお腹を壊しそうで
控えめにしておきました。
などと言いつつ南南(もう一つ南)東方向に向きながら恵方巻き
をバクバク食べる拙生って一体・・^^;;

昨日の説解説で電波になって飛んでいくことに関わるのが
リアルパートで、アンテナの共振に関わるのがjパートで
あることが分かっていただけたと思います。
余談ですが数学の世界では虚数をiとしますが、
電気の世界では電流と混同しないようにjを使います。

もうちょっと基本的なことを。。

整合は主に送信機と同軸ケーブル、または同軸ケーブルと
アンテナで間で行われますが、50Ωで設計した送信機に
50Ωの同軸ケーブルを接続するなら予め整合は取れているはず?
それは負荷(アンテナ)が50±j0(Ω)の場合に限ります。
それ以外の値では送信機から見える隣り合わせ(同軸ケーブル端)の
インピーは50±j0(Ω)にはならず整合が必要となります。
負荷側の同軸ケーブル端とアンテナの整合を取れば
送信機側での整合は必要なくなります。

ところで送信機って本当に50Ω?

50Ωに設計しているとされていますが、送信機の出力端子では
常に50Ωというわけではありません。
送信機ファイナルの内部インピーは動作状態により大きく
変化しています。

では整合は難しいのでは?

当然の疑問です。
小難しい理論と数式を抜きにして話すと、電源(送信機)側と
負荷側(アンテナから引き込んだ同軸ケーブル端)両者に
反射係数があるのですが、整合の条件はどちらかの反射係数を
無くすことで成り立つのです。
つまり電源側よりは負荷側の反射係数のほうを考えれば楽チンに
整合が取れることになります。

負荷のインピーダンスが50ΩならVSWR計は1になる?

この件は以前も違う側面からの解説(と言う程のものではない)
を書きましたが、ある意味正解、ほぼ大きな間違いです。
インピーダンスはリアルパートとjパートで表します。
ですから単に50Ωと言った場合50±j0(Ω)なので
リアクタンス部分のゼロを省略したときのことであれば正解と言えます。
ただし多くの場合はインピーダンスではなくその絶対値
(|Z|→Zmag)を指したものを言っている方がほとんどであります。
この場合インピーダンスという言葉自体を使えないのですが
測定器なんかでも絶対値表示なのに平気でZ(Ω)とやっちゃう訳です。
以前持っていたアマチュア用測定器で、クロスメータの左側がSWR、
右側がOHMSとなってるアンテナアナライザがありました。
なんの50Ωなのかは分かりませんがいろいろな値の抵抗で
計ってみるとそれなりに正確な値が出てきますが、
LやCをくっつけてやるととたんに挙動が怪しくなります。
純抵抗分のみを表示しているのでなければ単位(Ω)は
インピーダンスかその絶対値なのでしょうが、jパートを
表示しなければインピーダンスとは言えませんよね。
絶対値表示だとしたら|Z|が50(Ω)になる条件は無数にあります。
端的な例ではリアクタンス成分がない純抵抗の時と、
純抵抗成分が全くない純リアクタンス成分の時を
考えればすぐに分かります。
純抵抗成分のみの50ΩではVSWRは1になりますが、
純リアクタンス成分の場合は電力を消費しないことを
思い出していただければ、全反射することに
容易に考えが及びます。
つまりVSWRは無限大となるわけです。
ではその中間の値だと・・・
無限にあるので無限の回答が出てくるわけです。
つまりjパートが分からない、と言うか考慮されていない測定器は
アンテナアナライザではなくちょっと高級なVSWR計と言えるでしょう。

おっと、また30分以上キーボードに向かってしまいました。
明日は日曜日なのに以前の仕事の残り3件、溜まっていた
仕事2件をこなさなくてはならず、平日より忙しい。。。
ということで切り上げて寝ることにします。

前置きはほどほどにして次辺りから核心に入っていきますか。

HOME

おすすめ

2件のフィードバック

  1. OQQ より:

    ・・・<初心者向けの説明になりますので、如何に噛み砕いて解説できるかが勝負になります。・・・・>
    ねじり鉢巻きで必死に繰り返し読んでおります。しかし悲しいかな、理屈とイメージが描き切れません。老脳に鞭打って素人の域を超え、初心者の仲間入りができるよう頑張ります。分かっている人は「何でこんなことわからないんだ??」というところでしょうね。水道の水がシャワーのようにお空に飛び散るのが電波だとすれば、どこの蛇口を半分明けてとかホースをもっと太くせよとか、目に見える事項ですからふやけた脳みそでも理解できると思います。電波は好きなんですが目に見えないから苦手です。目からうろこの日が訪れることを期待して勉強します。

  2. Qsaku より:

    極力数式を使わず噛み砕いたつもりですが努力が
    足りなかったようで申し訳ございません。
    レジスタンスとインピーダンスの交流回路における
    振る舞いは全く別物なのに同じ【Ω】と言う単位で
    表すことが悪の(混乱の)根源だと思っております。
    以前講習会で押し寄せる水流に遮蔽物を設けて
    衝突により発生した波で反射波や定在波の概念を
    説明しようと試みましたが遮蔽物=不整合とするための
    説明に頭を悩ませ結局ボツにした経緯があります。^^;;
    それを数式なしでしかも矛盾なく説明しようとすると、
    インピーダンスや整合を説明するのと難易度が同程度に
    なってしまうからです。
    CやLによるエネルギーの蓄積と回路内の循環(消費しない電力)
    の説明にどぉしても角度情報が必要で、直流のように
    水量・水圧・水流などに簡単に置き換えることも出来ないわけです。
    目に見えない高周波を見えるものに置き換えるのは難しいですね。。^^;;
    ただ測定による数値の解析で見えないものが見えてくると思います。