侮れない安物L/Cメータ

外形が5mmで色付きでないのでフェライトかと思ったのですが
巻き数の割にインダクタンスが取れないのでよく見ると
凝視しないと分からないくらいの薄い色が塗布してある
という正体不明のカーボニル鉄と思われるトロイダルコアが
幾つか入手できました。

カーボニル鉄だとT50#2ならAL=4.9などとある程度は
頭に入っていますがコアの材質でAL値は全く違ってくるので
調べてみるしかありません。
L/Cメータ(インダクタンスが調べられる測定器)があれば
簡単です。

まずペア線で巻いてある巻線を解きちょうど手元にあった
0.8UEWを10ターン巻いてみます。
 *通すだけで1ターンは基本事項です。
LCメータでの測定値は≒0.5μHでした。

AL=nH/N^2 なので
AL=0.5×10^3/10^2
=500/100
=5
T50#2相当であると推定できます。

とりあえず10MHz以下のLPFなどには使えそう。

フェライトの#43ではインダクタンスが100倍
とかになるのですぐに正体が判明します。

なぜ10ターンなのか

10ターンだと大小各種のトロイダルコアの全体を使って
均等に巻ける妥協値であること。
測定値がμHならnHにするための1000倍と、巻き数の2乗の
100分の1と相殺して10倍するだけだから。
ようはモノグサが考えだした計算が簡単な方式なのです。w
簡単に気づけることなのですでに常識なのかもしれませんけど。

写真は安物のチャイナ製L/Cメータで測定中ですが
特にLの測定値は業務用と比較してみると精度は
非常に良いのでびっくりです。

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