クロスオーバー歪

また1周間が始まってしまいました。
他人様のことを優先したために夏休み&
盆休みは自身のお楽しみはほとんど後回しで、
羅列してみたやりたいことメモはほとんど
無意味でありました。。。

本日も帰宅してから少しでもと思っても
電話で邪魔をしてくれる悪友もいます。
すぐに切ればよいのですが気の弱い拙生は
ついつい付き合ってしまうんです。@ホントか!?

本日のお邪魔虫。w

丁度半分ずつ増幅するのだから
B級増幅でも良い気がするけど。。。
簡単な自作はするけどプッシュプル初心者の
素朴な疑問です。

厳密には詳細を語らなくてはいけないのですが
極力簡単にまとめるとトランジスターは入力が
立ち上がり電圧である0.6〜0.7V(ものによっては
0.2V程度)を超えるまでは電流が流れず動作しません。
B級においては無信号時はVbeが0Vのため、ある程度の
入力が入ってくるまで動作せずVebが立ち上がり電圧を
超えた時点で初めてトランジスタがオンになり
働き始めます。

よってプッシュからプルに切り替わるとき
0V近辺の動作停止により入力と出力波形は
相似性を保てない、つまり歪が生じます。
これがクロスオーバー歪と言います。

これを避けるためには無信号時でもVbeが
0.6〜0.7V以上になるようにアイドリングを
流しておく、つまり素子が常時臨戦態勢にあり
入力信号があるとすぐにアンプの動作が
成されるように最初からオンにしておく
ということですね。
結果として多くは動作がAB1級になるわけです。

真空管においては半導体のような立ち上がり電圧
というものはないためB級でもよさ気ですが、
カットオフ辺りの特性が非直線になっている場合は
半導体程ではなくとも、やはりクロスオーバー歪が
生じるためナニガシかのアイドリング電流を
流しておくのが常道なんです。

これらは波形観測すると位相が反転するとき
(0V近辺で)途切れたり鋭いトゲのような波形に
なったりでそこだけ綺麗なサインウェーブに
ならないのですぐに分かります。

高周波の場合はフライホイール効果が後段に
挟まるので歪は軽減されますが、オーディオの
世界ではスイッチングノイズが生じるという
致命的な歪になるでしょう。

プッシュプルでもA級動作が一番歪が少ないのですが
無入力時でも常時定電流を流しておくため発熱が
大きいことと大きくスイングすると今度は波形の
頭が歪んでしまうので大きなスイングはできません。
片側だけリニアならOKなので歪と大信号の
バランスが良いAB1級が多く使われている理由です。

てなことで本日はクロスオーバー歪について
電話で小1時間ほど講釈をたれてみました。

まだ話したがっていたようですが流石に拙生も
そんなに暇じゃありませんって。(笑

HOME

おすすめ