IC-740修理

U/VでCWをやっている知人にHFは面白いと言い続けたら
とりあえず聞いてみたいので、送信部が壊れていても
良いからとにかく安い無線機はないか?と頼まれたので
無線機屋さんの中古棚を物色するとIC-740がありました。

迷惑かえりみず早速測定ベンチを占領していろいろ測ってみると
受信感度は問題なし(ゲインありすぎ・・・)、送信はバンドにより
違いはあっても40W〜60W程度出ています。
ただし時々出なくなっちゃうバンドもありますが。^^;;
なんとかなるか。。。ってレベルですね。

勿論とてつもなく古い無線機なのでツマミ式やスライド式のボリュームや
スイッチ類はほぼすべてガリっていて、そこからメンテが始まります。
バンド切り替えSWは特に念入りにですね。
これらのガリや接触不良には接点復活剤ではなくPTEF系の潤滑剤が
効果抜群で最近はいつもこれです。

で、再度測定したら今度はトップバンドのみ96Wで、後のバンドは105〜
110W出るようになりましたが、30mと20mは相変わらず出たり出なかったり。
受信ができればOKという条件なのでこのままでも良いかなんて思ったり
したのですが、無線機屋の店主がせっかく他のバンドはパワーが出るから
パワーユニットの不具合でないなら、出ない2バンドも直したら?
おっと、手抜きは許されない模様。。。^^;;

その時は回路図がなかったのですが、ファイナルユニット前でレベルが
まったくゼロなので、BPFあたりのダイオードSWによる切り替えが
上手くいっていないと踏んでそのあたりを探ることに。
バンドSWからバンド情報として電圧は出ていますが、この先に各基板へ
バンド情報を分配するためのマトリクスユニットがあり、そこまではOK。
そこから先は多分BPFの不具合だろうということで探ると、案の定
30mと20mのSWに位置ではバンド情報の電圧が行っていませぬ。
ここまで分かればあとはお持ち帰りです。
で、最後の頃に回路図あるよ。。。って、今更だって言うの!w


             後から出てきた回路図。(修理した近辺)

お持ち帰り後はコネクタの接触を見たり怪しげな抵抗やダイオードを
交換したり。。。
更にこの手の古い機械は基板がガラスエポキシではなくベークであり、
半田クラックで接触不良が多かったりするので、半田付けの強化も
忘れてはなりません。
あれこれやった結果各バンド安定してパワーが出るようになりました。

不思議なのは送信だけが出来なかっただけで受信は出来たこと。
バンド情報は送受切り替えに関係していないはずなんですけどね。
ま、結果オーライと言うことで。。。

ところでU/VのCWをメインにしているお方なのでHFもCW?
しかしCWフィルターは入っていないし送信したくなってもオプションの
エレキーも入っていない旨を伝えると、エレキーはマニュピーレータと
一体型のを持っているので大丈夫とのこと。
で、CWフィルターがない件はどぉやら拙宅に転がっているAPFあたりを
狙っていることが発覚したので、拙宅には出入り禁止!と
強く申し伝えておきました。。。。が効果なしでしょうね。ww

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