VFOの再考

14MHz台のスーパーVXOをカウンターで見ていると
50KHz動かすなら周波数安定度はFT-200改のVFOと
さほど変わらない気がしてきました。
しかも50KHz動いたというだけで上限の周波数は周波数
変動が激しく使い物にならず、下限は10.1Mhzを下回るため
実際に使えるのは40KHz程度となります。

FT-200オリジナルのVFOで送信して現在のRIGで受信
してみると昔のU-zoneほどではなくても結構動くのが
分かります。
そこで温度を早く一定とするため豆球を入れて温めてみたり
温度補償用Cを細かく調整してみたりで、更にDBM用に
出力を25dBmまで上げるため、結局VCやコイル、減速機構
だけを残し基板ごと交換してたものが結構安定しています。

IFが4.75MHzなので、10.100〜10.150では5.35〜5.40
MHzが必要ですが、オリジナルは5〜5.5MHzの500KHzと
10倍の可変範囲なので、40:1の減速機構の4回転分しか
使わないことになります。
で、50KHzを大きく展開する改造をしてみました。

30pFの2連VCは片方しか使わないで、更に5pFを
シリーズに接続してみました。
容量が小さいのでCメータはアテになららいでしょうけど
可変範囲は2.5〜4.3pFと言ったところです。

勿論足りなくなった容量を補うために30pFのシルバードマイカと
とりあえず手持ちの-75ppm/℃の10pFを抱かせます。
すると可変範囲は24KHzになってしまいました。。。。
流石に可変容量が1.8pFだと無理でした。
5pFにもう1個5pFを抱かせて10oFにしてみると3.4〜7.5pFで
周波数の可変範囲は56KHzに伸びてくれました。
イイんじゃないですか、これで。。。
この状態で5.35〜5.40MHzが真ん中に収まるよう各VCを
調整すると50KHzで35回転となり非常に快適になりました。

ただし固定:可変キャパシタの比率が大幅に変更されたため、
温度補償はやり直さなくてはいけないでしょう。
とりあえず先日ご紹介したFカウンターでの簡易測定では
以下のようになりました。

電源投入後30秒程度で+280Hz上昇。
3分かけて90Hzほど下がってくる。
下がり方が緩やかになるが5分で更に60Hz下がる。
以降9Hz/分程度の変動に落ち着く。
(Fカウンタは半日以上通電)

500KHz可変範囲の時は2Hz/分程度まで追い込んで
いますので9Hz/分では当然気に入りません。
ふと思いつき豆球を切ってみると、落ち着くまでに10分ほど
かかりますが、落ち着いた後の周波数変動は5〜6Hz/分
以下であることが分かりました。
明らかに温度による変動なので、再度チャレンジしてみます。

流石にXtalのみでは1Hz/3分と測定器誤差の範囲です。
スーパーVXOは上限周波数では全く使えないほど動きますが、
そこを除くと3Hz/分になり、Lにトロイダルコアを使わなければ
もうちょっと良いでしょう。

考えると以前実現した2Hz/分程度の変動まで追い込んだ
VFOなら十分VXOに対抗できると思います。

300mWの出力ですがシールドが万全でありATTを通して
DBMにそのまま入力できます。
RIT用にバリキャップの端子が出ていますが、VRの値による
スプレッド範囲を失念していますので実装前に要実験ですね。
豆球の復活させ温度補償用Cを交換しつつカFウンタを眺める。
ハンダ付けをしたら熱をさますのに半日置け。。。
これが製作の師匠からの教えです。(笑
ナニもカニもが時間のかかる作業で蟻地獄の始まりですが
これはこれでまた楽しい。。?って痩せ我慢です。(笑

ダイヤルの直線性は諦めます。
VCのローター側を外側に変形できるような構造には
なっていないためで、10.10〜10.11の100KHzと比較すると
10.14〜10.15の100KHzはダイヤル上で2/3程度になりますが
特に支障はありません。。

ケースが両面基板に変更されている部分があるのは、
オリジナルだとボディエフェクト?でシールドBOXに触れると
周波数が20Hzほど高い方に引っ張られるための苦肉の策です。
側板や上蓋が数個のネジで止まっているので両面基板を
使って半田付けであちこちをボンディング。
勿論両面の銅箔にも施してあります。
これでシールドBOXに触っても周波数飛びはなくなりました。

300mWの出力ですがシールドが万全でありATTを通して
DBMにそのまま入力できます。
RIT用にバリキャップの端子が出ていますが、VRの値による
スプレッド範囲を失念していますので実装前に要実験ですね。

後は負荷による周波数変動に気をつけることが重要で、
受信時と送信時の負荷が異なり発振周波数が違うなんて
ことにならないよう注意を払わなくてはいけません。

HOME

おすすめ