CR組み合わせによるLPF・HPF
先日の投稿を読み返すと、OPアンプによるCR組み合わせ
APFにした理由の中に、周囲からの磁気的な影響への
配慮が不要。と書いたのに、LPF・HPFでコイルを使う・・・
みたいなことを書いてしまってました。
けしからん!とご指摘を受けそうなので先手を打って言い訳を。(w
電源トランスなど磁界を発生させる物を近くに
置かなければよいだけなので、APFをCRの組み合わせ
にした理由は、単に簡単だからとしておけばよかったと
反省しております。
あまり深く考えずに述べた構想なのでご勘弁を。
と書くだけでは能がないのでLPF・HPFの追記を・・・
APFだけではなくLPF・HPFもCRの組み合わせで可能です。
Lの代わりにRを使うだけです。
ハイパスフィルターを考えると入力をCとRシリーズで受け、
Rのみから出力しますが、電力が半分に減衰(-3dB)する
条件はXC=Rであります。
(電圧は1/SQR2 電力=電圧*電流なので(1/SQR2)^2で1/2となる。
電圧比でも1/SQR2は-3dBである)
カットオフ周波数fcは
fc=1/(2πRC) (RCは時定数でカットオフ周波数に逆比例)
オペアンプなどの入力回路におけるカプリングCと
バイアス用抵抗の組み合わせはまさにHPFですね。
例えば-3dBを1KHzにしたいとき、バイアス用の
合成抵抗が5KΩなら、XC=1/(2πfc)より、
C=1/(2πfXC)=1/(2π*1*10^3*5*10^3)になるので
0.031847μFと簡単に計算できます。
合成抵抗と書いたのはオペアンプの場合入力に対し
電源は抵抗値がゼロなので、電源からぶら下がる抵抗と、
コモンに落ちる抵抗はパラレルであるとするからです。
オペアンプ入力回路例
オペアンプとの絡みもあるので、わざわざ兼用させなくとも
別途組めばよいのですが、なぜわざわざ書いたかというと、
せっかくLPFを組んでも、その後のカプリングCやバイアス用
抵抗の組み合わせで、通過させた低音を減衰させてしまう
可能性もありうるからで、手持ちにあるからとカプリングCを
小さな値にしないようにしましょう。
これはLM380などの出力側のカプリングCも同様で、拙生は
LPF側のアンプには1000μF程度(低音伸びすぎか?)を考えています。
HPF側は逆に低音を切りたいので、100μF程度が妥当かと思います。
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上記に書いてあることがよくわからない方へ
インダクタ(コイル)は周波数が高くなると抵抗値増。
キャパシタ(コンデンサ)は周波数が低くなると抵抗値増。
抵抗は低周波においては周波数特性はほぼフラットです。
HPF
入力側にキャパシタを直列に入れると、低い周波数は減衰し
高い周波数をよく通過させます。
インダクタを入力と並列に入れると、すり抜けてきた
低い周波数をコモンに流し、入力分を減衰させます。
LCの共振周波数においてはXL=XCで-3dBとなります。
LPF
インダクタを直列に入れると高い周波数が減衰します。
キャパシタを並列に入れると、すり抜けてきた高い
周波数をコモンにバイパスし、入力分を減衰させます。
LCの共振周波数においてはXL=XCで-3dBとなります。
CRの組み合わせ
インダクタの代わりの抵抗には周波数による減衰能力はなく
入力電力を分割するだけですので、すべてキャパシタに
依存されるため、LCのフィルターよりは特性は劣ります。
特性の劣る分は多段にすることなどで補います。
R=XCで-3dBとなります。
てな感じでしょうか。
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こんなんじゃ物足りなねぇ!って言う上級の方
バターワースフィルタ2次の傾斜は -12dB/octav・・・とか
IIRとはなんぞや?とか、はたまた
f=(1/2πT)cos^-1((2-2r-r^2)/2(1-r))なんてのは、
拙生ではなかなか説明できないので・・・
というか、その道のプロの方に説明の必要はないでしょう。
最後に
LCによるフィルターは電力消費がないと思いがちですが、
チップタイプのインダクタなどは、直列等価抵抗(ESR)数Ωオーダーを
見越しておかなくてはいけません。
キャパシタにおいてもESRは存在し、種類や容量によって異なりますが、
大容量電解コンデンサも0.5~数Ωあるので、電力消費は起こります。
シビアな回路への使用には十分注意します。
(一番簡単な対策例:パラレル接続にして合成ESRを下げる。)
時折アンペアオーダーのところにチップインダクタの使用を見かけますが、
ERS3Ωに1A流せば3Vドロップするけどリードタイプでなくて大丈夫かなぁ・・・
なんて他人事ながらつい心配してしまう優しい大場窮策であります。。。(大笑い
* 拙生が若かりし頃から裏付けもなく思い込んでいる部分が多々あり、
大いなる勘違い投稿になっているかもしれませんので悪しからず。
Lを使いたくなく、あちらこちら徘徊しつつ、拝見しました。L をCRで代替えしたコルピッツでどのぐらいRだけで変調できるか、諦めてバリキャップ使うか、、。Tr一個、電池(1.2v)一本で気軽にサイン波って、可変は難しいですね。コルピッツのコイルをrcにしたらツインTですよね、、。
御返事遅くなりました。
まずは拙作サイトへのご来訪に感謝します。
postしたものは、AFにおけるCRのLPF・HPFと
OPアンプの組み合わせによるもので、残念ながら
TrのコルピッツはRFにおけるLC発振しか試したことがありません。
たぶんコメントの内容からAFに関するものと思いますので
そのように回答させて頂きます。
コルピッツのコイルをrc・・・
は
コルピッツのコイルをrにしたら・・・
でよろしかったでしょうか。
であれば、拙生は違った認識となります。
ツインT型の発振器はCRのT字接続による2つのフィルター
(LPF&HPF)をパラ接続したもので、合わせ技でBPFとして
周波数を決定するものであり、コルピッツの3つのCは
共振周波数、さらにそのうちの2つは容量比により
フィードバック量を決定するためのもので、回路も目的も
違うという認識です。
ご使用デバイス・周波数や目的・回路などが不明なため、
一般論しか言えませんが、AFといえども厳しい周波数特性が
要求される場合はLCに軍配が上がり、それほど厳密でない場合は、
外的要素の影響が受けにくく手軽なCRが良いと思います。
またコルピッツでは3つのCにより、デバイスゲインと
フィードバック量との兼ね合および周波数調整がある程度
分離することができるため、ツインT型よりは格段に可変
しやすいのですが、それでも1.2Vでは苦労するかもしれませんね。
1.2Vでの1石ツインTの場合は可変しようとすると頻繁に発振停止で
悩まされることが容易に想像できますのでお勧めしません。
スペースとか既存の改造など、なにかの理由があってコルピッツでの
CR発振が必須の場合以外は、適材適所の使用回路を導入されては
いかがでしょうか。
すみません。
コルピッツでなくクラップ発振回路の
説明になっていましたね。
訂正とお詫びいたします。
クラップ回路はコルピッツの安定度を良くした
改良型で、正確にはクラップしか使ったことはなく
拙生の頭の中ではコルピッツと言われても
クラップの回路図が浮かんでしまいました。。。
いずれにしてもコルピッツやクラップは正帰還であり、
ツインTは負帰還による発振という原理上のことからも、
違うものという認識は変わりません。