アンプの改修

多少時間ができたので、HFリニアアンプいじりを。
先日書いた不具合の解消です。

■まずはコイルのコールドエンドとリレーへの
 配線に使用している同軸ケーブルのそれぞれを、
 ロードVCのステータの2つの端子を別々に使用している件。
 
 小さく作ってあるのでいろいろなものが邪魔をして
 そのままでは手が入りません。
 ロードVCはプレートVCの真下に配置してあり、
 プレートVCを外すのには、それこそフロントパネルまで
 バラさなくてはならないので、タンクコイルを外して
 横から攻めることにします。

 コイルの固定しているビス類を外すと、なんとか
 手が入るくらいはずれてくれたのでこれで作業。
 と言っても、まだ狭い・・・

 コイルとVC間の配線はコイルの巻き線(160m用3mm
 鈴めっき線)をそのまま伸ばしていたので、VCへの
 接続位置が変わるために、長さがギリギリになり、
 先端の圧着端子がネジまで届きません。

 仕方がないので、バンド切り替えから伸びてきている
 配線に沿わせて、柔らかいより線できつく縛り上げました。
 そのままパワーを出しても発熱等もなく、接触が
 十分であることを確認してから、さらに同じ作業で
 ダメ押ししてから軽く半田揚げをしておきました。

 簡単に書いたけど狭い場所できつくバインドするには、
 ラジペンやピンセットを駆使して、まるで手術の縫合
 みたいなちんたら作業でありましたが無事終了。
 どこでも配線できるように両端子にジャンパーを
 掛けることはあっさり諦めました。。。
 2つのVCで電気的に浮いていたスペーサーは、
 手が届いたのでシャーシに落としておきました。

結果は・・・
 ほとんど改善されましたが、10mで若干それらしき症状が。
 パワー計だけ見て出力最大にしようとVCを回すと、プレート
 VCがほとんど抜け切ったところで起きるようです。
 IPのディップを見ながらプレートVCを調整・・・という
 王道でやると、予定IPまで流しても安定しているので、
 OKと言えばOKなのでしょうが。。。
 
 時間切れで作業はここまでとしましたが、次回はコイルの
 タップ位置を変更して、もうちょっとVCが入った位置で
 チュニングが取れるようにしてみます。

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■一応ソケット周りも覗いてみます。

 なぜかSGのRFCが、シールド内ではなく、貫通コンデンサの
 電源側(外側)にあったので、ソケットの側に配置。
 SG周りはシールドに使っている両面基板の両面の容量を利用し、
 足りない分は固定Cを均等に分割して補充しているので、
 全く問題ありません。
 ブリーダー抵抗も同様な配置になっています。

 ふと気づいたのが、配線されていない貫通端子。
 何だろうと反対のプレート側を見てみると、それまでは
 目立たないところだったので気づきませんでしたが、
 2cm程度の線の先端にギボシが圧着してありました。
 グリッド入力のアンプなので、きっとハイインピー受けを
 試すつもりの中和用なのでしょうが、50Ω受けの
 電圧ドライブでは悪戯する可能性がある邪魔者にすぎませんね。
 ぶった切ったもののそれでも気が済まず、端子の上下を
 シャーシに落としておきました。(笑
 VCのスペーサー同様、RF周りに浮いた金属は置かないのが
 鉄則です。

 ソケットのピンは千枚通しにウエスを巻き付け、アルコールを
 含ませて汚れをふき取ります。
 球のピン自体もやっておきます。

 何時もなら作業終了後は半田屑などのゴミをエアーで吹き飛ばす
 のですが、作業した場所にコンプレッサーがないため、ウェスで
 寄せ集めて全部取り除きます。
 汚れはアルコールで拭き取っておきました。

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RFデッキの球側を這わせる配線には要所にEMIクランプを
おごっておきました。@気休め?

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■注意すべきこと

 このアンプは高圧のブリーダー抵抗があまり効いていなくて
 電源OFFした後もかなりの時間高電位を保っています。
 高圧をかけた後で触るときは、必ず金属棒でシャーシに落とし
 電圧計を確認してから作業するのですが、一度ショートさせて
 電圧がなくなったかのように見えても、平滑コンデンサにたまる
 電荷が若干復活します。
 2度目のショートでも火花が出るのはそのためです。
 実は2度ないし3度はやらなくてはいけない作業を、1度だけ
 ショートさせただけで触ってしまいました。
 若干の復活・・・プレート電圧から見れば若干でしょうが、
 かなりの痛みと皮膚を焦がすくらいの能力は十分あります。
 ビリっときて慌てて手を引いたときに、肘をデスクの足に
 ぶっつけて、上にあったビス類をばら撒いてしまいました。
 2次的な事故にも繋がりかねません。

 いつも他人様には絶対気をつけろと言ってきた拙生ですから、
 恥ずかしくて言うつもりはなかったのですが、 同じ作業を
 何度も繰り返すうちに、ついやってしまうこともあるという
 良い例だと思い、反面教師にしていただくべく公表してみました。

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