全盛期@15mBAND

15mにおける拙生の全盛期は2回あります。
自身で勝手に全盛期だったと思っているだけですが。

その1 1990年代中盤以降

一番聞こえてよく飛んだ時期で、ロケーションが
素晴らしいところに今で言う別宅シャックを構えて、
30mHighのQuadや23mHighの8el八木を使用していた時。

その2 1980年代前半

決して耳が良いわけでも飛んだわけでもありませんが、
とにかくたくさんの局とQSOしログを埋めることだけに
命をかけて(?)いた時。

で、今日はその2の質より量時代のお話です。

再開局してまもなくで、アンテナはDPやGPから始まり
その後4ele〜7ele八木までグレードアップしていった
ものの、ほとんどが50WでのQSOであり、後半にアンプを
使用した時も、電源事情やインターフェアの関係で、
出してもせいぜい300W程度の運用でした。
なにせ最初の500W免許は、TV球5本のAB1級GGアンプ
でしたので、球を真っ赤っかにしてムリックリ
パワーを絞り出しても450W止まりでした。

50W+4ele八木で毎日100局以上とのQSOを目標に
トンツーでCQを連発し、デュープも気にせずに
呼んできた局と片っ端からQSOしました。
コンテストに参加したわけでもないのに、
一ヶ月に4000局以上とQSO・・・
ビューローからはカードが小包で送られて来ました。
マニュピレータも何度かダメにするほど、とにかく
時間が空けばCQの連発。
きっとうるさく思われていたのでしょうねぇ。

SSBにも出るようになって、それまではあまり感じなかった
設備(+ロケーション)の非力さを痛感するようになりました。
そこからアンテナをグレードアップ。
4〜7eleと書きましたが、実際には4→5→7→6ele八木なんです。
欲張って7eleにしてみたものの、13.8mブームではスペースが
ナローすぎて、思うようなアンテナに仕上がらなかったので、
14.2mブームの6ele(まぁまぁのスペース)としたわけです。
上げて良かった・・・というのが6eleの結果です。
引っ越したため使用期間は短かったものの、抜群の切れ味でした。

そのころのロケーションは、札幌中心街の南側にある繁華街で
有名なススキノの端っこあたりで、11階建てマンションの
屋上にアンテナを上げていました。

最初に上げた4eleはアルミのルーフタワーでした。
屋上が29m・スラブから2.8mある機械室のような出っ張り?
(塔屋は別にある)に4mのルーフタワー、それにマストの分が
2mちょっとあったので地上高は38m程度だったでしょう。
マンション管理会社から屋上高は3×11で33mと聞いていたので、
当初は地上高が42mあると思い込んでいたのですが、そんなに
あるわけがねぇ!とローカルが測りに来て、屋上から50mの
巻き尺を地上まで垂らすしてみて、初めて29mであることが
判明しました。
口の悪いローカルは、あいつは嘘つきだなんて言いふらして
いると聞き、気の弱い拙生は(ここは突っ込みなし!)嘘を
つくわけにはいかないので、タワーをKT-4Mにグレードアップし
42m超の地上高を実現したのですが、アンテナ高の紹介は
その後も42mのままでありました。(笑

地上高はあってもロケ的には周囲に同じような高さの
建物が乱立していたことや、ネオンが灯る時間になると
ススキノ方向からは凄まじいノイズ攻撃が始まりました。
西側には数Km離れたところに500m以上の山もあります。

ラッキーなことにマンションは東側に流れる豊平川に
隣接していて、川はくの字に曲がっており、マンションを
堺に北北東と南東に伸びていました。
つまり朝のカリブ海やUS東海岸、夕方のアフリカやEUの
ロングパスではアンテナを川が伸びている方向に向けるため、
抜群のロケーションであり、50Wでも十分楽しむことが出来ました。
逆に西側は山有り〜の、ビル有り〜ので飛ばない聞こえない
状態であり、本当に雲泥の差でありました。

なんでこんなことを書いているかというと、物置を
整理していたら、1991年当時の手書きのログが出てきて
懐かしさの余り思い出しだし・・・と言ったところです。
このころはTS-520の50W+5ele八木時代ですね。

そんなログの中で一際目立ったのが、
ZD9CS・3DA0BL・TZ6CX・9Q5AZ一つおいて5H0QL
そしてZ21FOと、アフリカ勢が時間をおかずに
1ページ中に連記されていることです。
すごいコンディションだったのですねぇ。

悪いはずの西側に向けたCQでも、アフリカと南米から
次々に呼ばれました。
ZS2JL・ZS1VD・YU2BU/LU・LU9FHZ・CX6CI・ZS2ACP
ZS6AXI・ZP6XYB・PY2ZAA・CE4LFO・・・
ノイズがS9振っているので、それ以上の強さで
来ていたということです。
今至るまでCQ出し屋さんではありますが、ノイズが
S9の中でCQを出すなんて今では考えられませぬ。。。

夕方のロングパス(ノイズレベル1〜2)では
5N8BRC・EA6QX・TR2JL(TU2JLではない-笑-)・TL8WD
V51GB・TU2XZ・D44BS・CT3YD・J5CVF
これらが2時間弱で出来てますねぇ。。。(ため息

TU2JLではないと笑っているのは、ロングパス向けに
CQを出すと必ずと言って良いくらいJeanが呼んできて、
QSOの回数は数限りないのではないでしょうか。
前にも書いた気がしますが、最初は何か用事が?
と思ったのですが、ラバースタンプスQSOで去ってゆく。。
オイ!昨日もやったじゃん、と言ってみたものの
お構いなしで次の日も呼んでくる。
そしてゴム印QSOでサヨウナラ・・・なんです。
最後には諦めて、呼んできたらすぐに御相手することに
決定しました。(笑

上記のうちZD9CS(Carol)とCT3YD(Trudy)はYL局で、
24年前のQSOなのに、ぼんやりとではではありますが
内容を覚えているんですね、これが。。w
ログの走り書きとの合わせ技で思い出してみると、
Carolはアメリカの軍人でアセンション島の飛行場に
派遣されたと言っていました。
イギリス領ですがアメリカ空軍も使用しているようです。
たしか休暇でセントヘレナ(定かではない)と
トリスタンダクーニャを訪れたのだとか。
セントヘレナは仕事だったかも・・・です。

QSOのあと猛パイルアップになりましたが、CQを出した
お前の周波数だからといなくなってしまいました。
その後拙生へのブーイングがあったことははっきり
覚えています・・って、拙生が悪いのか!?
違う周波数でパイルアップを捌いていたのでそんなに
恨まれずに済んだようですが。(笑
Trudyのときも同様なことがおきましたが、ブーイングが
怖くてすぐに周波数を明け渡しました。。。

ノイズに無縁な恵まれたロケーションでインターフェアも
気にせずに、大型アンテナで他人様の聞こえていないところと
やるというのも面白いのですが、比較すると拙生的には
質より量時代のほうに軍配をあげます。
非力なときは非力なりの遊び方があるということです。

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