スプリアス@超200W その2

まずは昨日の投稿が舌っ足らずで、ご指摘のあった
ことについてちょっと書いておきます。
200Wまでは技適機種や保証認定により局免を取得できるので
ここでは落成検査が必要な超200Wについて書いております。
電波法の無線設備規則では50W以上が適用されます。

さて、昨日の続きです。

30MHz以下50Wを超えるもの

帯域外領域
50mW以下であり、かつ、基本周波数の
平均電力より40dB低い値。
スプリアス領域
基本周波数の搬送波電力より60dB低い値

参考 IC-7610(100W機)のスペック
<帯域外領域>
-40dB以下(HF帯)
(100Wの-40dBは10mW)
<スプリアス領域>
-50dB以下(HF帯)
???
何に対して-50dBなのか分かりませんが、
これが基本周波数の搬送波電力より60dB低い値
なのかはどぉかかは情報不足で不明です。
ただ10dB足りないとしても外付けフィルターで
解決できる話しなので重要性は低いです。

では1KWで考えると

帯域外領域
1KWの-40dBは100mWですから基準を満たしません。
50mWとするには-43dBとなります。
リニアアンプを付けた場合、エキサイタ単体より
特性が悪くなりますから、-40dB以下の以下が
どれほどなのかが重要になってきます。
総通のサンプる調査でIC-PW1はお墨付きをもらってますが、
エキサイタに何を使ったかは明記されていません。
ただ間違いなく新スプリアス基準の技適機種でしょうから
大差はないと考えると、スペックマージンは結構大きいのでは
と思っています。
スプリアス領域
回り込みでもしていない限り、一番大きな不要輻射は
高調波でしょう。
規定を満たさなければ先に書いたのと同様にエキサイタ
・リニアアンプ間、リニアアンプ・アンテナ間に
規定を満たすまでフィルターを挿入することで
解決できますので、そぉ気にはしておりません。
ただしカットオフが30MHzのLPFがローバンドでは効きめが
ないことは以前書いたとおりなので省略しますね。


30MHzを超え54MHz以下50Wを超えるもの

帯域外領域
1mW以下であり、かつ、基本周波数の
平均電力より60dB低い値
スプリアス領域
50μW以下又は基本周波数の搬送波電力より70dB低い値

参考 IC-7610(100W機)のスペック
<帯域外領域>
-60dB以下(50MHz帯)
(100Wの-60dBは1mW)
<スプリアス領域>
-63dB以下(50MHz帯)
(100Wの-63dBは50μWでセーフ)

1KWの場合
帯域外領域
-60dB以下であれば上限1mWもセーフです。
スプリアス領域
50μWは1KWの-73dBなので、-70dBのほうを
目指すことになります。
エキサイタ自体が-63dBならフィルターのお世話に
ならなければ駄目なはずなんだけど、お墨付き
リストに上がっているということは、これも
スペックマージンがあるってことですかね。

ま、電波法の無線設備規則にはきちんと
基本周波数の平均電力とか搬送波電力とか
書かれていますが、エキサイタの仕様には
数値のみが書かれているので何を基準にしているかが
食い違うのでしょう。
新スプリアス基準の技適機種が、基準を下回っている
はずはありませんからね。
ちなみにIC-PW1のスプリアス特性は、メーカーでは
出さないことは確認済みです。

蛇足

ところでJARDでは200W以下と同様に超200Wの
スプリアス確認保証を行っています。
ただしこれはすでに免許を受けている無線機が対象で
対象機種はエキサイターが新スプリアス基準を満たした
技適機種(スプリアス保証認定機もOKだったかな?)であり、
かつ総務省がサンプル調査で良好としたリニアアンプとの構成に限ります。
1台目が7K円で2台目以降は2K円だそうです。

 注意 エキサイターリニアアンプの構成が2組では
    7+2=9K円ですが、2台のエキサイタが 
    2台のリニアアンプに入れ替え出来る構成だと
    構成は4組となり、7+2+2+2=13K円となります。
    同様にリニアアンプが1台でもエキサイタが
    2台ある場合は2組となり9K円です。
    設備共用で免許を受けているる場合も
    同額が必要です。    

リストの中には3-500Zx2のリニアアンプが入ってます。
1KWあたりではリニアリティも怪しくなっている造りで
πL型でもないしLPFなども内蔵されていないものが
どぉやって新スプリアス基準を満たしたのか、
甚だ疑問であります。@?x100

口の悪い人に言わせると、某省の天下り先に金を落とす
システムではないかですって・・・@ソォナノ?

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