IP無線

業務無線として主流になりつつあるのがIP無線。
無線と言っても飛ばすのは基地局までで、携帯と
同じ回線で中継されるので、携帯が繋がるところでは
全国どこでも通信範囲になるという理屈です。

TCP/IPに準拠した通信ですから、電話のような
同時通話や多人数での多重通信も可能です。
個別通話やグループ通話の中に割り込める
緊急呼び出しやメッセージ送信、文字情報も
送れます。
オプションですが、今までの簡易無線や
IP電話との通信も可能になります。

相手方を登録しておけば関連会社・グループ会社
などとの通信も可能などなど、機能満載です。

これが札幌近郊だけの話しなのか、全国的な話なのかは
分かりませんが、このIP無線が猛烈な勢いで売上が
伸びています。
殆どがリースであるために、最近無線機ショップの
店主は、その対応にてんてこ舞いしている状況です。

さて、この状況を作り出した大きな要因は。。。

全国で広まるアマチュア無線を業務無線代わりに
使う違法無線局の摘発運動でしょう。
有志が工事現場などに張り付いて、違法無線の
情報を収集し、関係行政機関に働きかけていて、
ツイッターなどでそのとき受信した内容などが
動画にアップされています。

特定の相手方に対して行われる無線通信を晒しちゃ
いけないのでは?という議論もあったようですが、
これは各総通(その時の担当者)の見解は異なるようで
北海道では誰でも聴くことができるアマチュア無線は
該当しないということを確認した上でのアップだそうです。

関東総通では、悪質な違法無線局なので正規の無線局
としての保護公益はないという見解らしいです。
 
 ・他の地方の総通ではNGという見解もある。
 ・経験的に担当者が変わると見解も変わることがある。

ま、その是非はともかくとして、これらの活動が
公共工事の現場などにアマチュア無線を積んだ車両は
入れないような規制がかかったり、取締が厳しくなったり
したことで、今更ながら業務は業務無線で、という
流れになり、その流れにIP無線が乗っかったわけです。

その昔430MHzのパケクラの周波数が、運送関係のグループに
びっしり使われていて使い物にならなかったときの話ですが、
ワッチしていると、相手もよく知っていて、パケクラは
周波数が利用されていると送信しないので、メンバーに
隙間なく送信を続けるよう促している人もいました。^^;;
その周波数はバンドプランでは音声で注意も出来ないので、
総通に相談すると、違法局への注意は問題ないとのこと。
そこで録音しながら注意を試みると、
誰よお前?調べて火つけに行くぞ!
と脅されました。
実はこれがシメシメなのです。
訴えてもナカナカ動かない総通(当時は電関だったかな?)を
ぶっ飛ばして、警察に脅迫されたと相談しました。
1週間もしないうちにその周波数は静かになりました。ww

しばらくはおとなしかったものの、今度は他のグループと
思われる輩が出没しはじめ、イタチごっこに疲れたので
430のパケクラを畳んで、DX情報の交換は1200へ移したので
それ以降の状況は分かりません。

昔も今も・・・って感じですかね。
違法無線撲滅運動により144や430は本来のアマチュア無線
として使われるようになることに貢献しているのでしょうが、
業務通信がなっても、アマチュア自体のアクティビティが
低くてバンド内が静かであれば意味をなしません。
使わないならアナログTVの周波数のように、携帯用に
取り上げられる可能性すらあります。
その周波数で違法にアマチュア無線機でしゃっべっていた
人たちの使うIP無線の周波数にに取って代わらたなんて
ことになれば何をか言わんや・・・になってしまいます。

拙生自体は144や430に出ることはないのですが、撲滅運動が
成果を出した後は、本来のアマチュア無線の交信でバンド内が
賑わう活動を是非啓蒙していただきたいものです。

IP無線からとっ散らかりました。^^;;

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